「タマホームは値上げしたの?」「いくら上がったの?」と気になっていませんか。
結論からお伝えすると、タマホームは2021年のウッドショック以降、段階的に価格を引き上げています。住宅メディアの分析では、1棟あたりの値上げ幅は累計で500〜600万円に達しているとの報告があります。2026年現在の坪単価は40〜70万円が目安です。
ただし、値上げ後もタマホームは大手の中では相対的に割安な価格帯を維持しています。この記事では、タマホームの値上げの実態・原因・決算データに見える影響・今後の見通し・値上げ局面でできる対策まで解説します。
- タマホームは値上げしたのか(2026年最新の状況)
- 値上げの時期・金額の目安と坪単価の推移
- 値上げが起きた5つの原因
- 決算データから見る値上げの経営への影響
- 今後の見通しと値上げ局面での対策
住宅価格の上昇が続く今、まずは複数社の見積もりを取って適正価格を把握することが大切です。
タマホームは値上げした?2026年最新の価格動向
タマホームは2021年以降、段階的に住宅価格を引き上げています。具体的にいつ・いくら上がったのか、坪単価の推移とあわせて確認しましょう。
2021年以降の値上げ幅は1棟あたり500〜600万円
タマホームは具体的な値上げ率・値上げ幅を公式に発表していません。しかし、施主の報告や住宅メディアの分析から推計すると、2021年4月頃から2026年現在までの累計値上げ幅は1棟あたり500〜600万円に達しています。
時期別の値上げ推移をまとめると、以下のとおりです。
| 時期 | 主な背景 | 1棟あたりの値上げ幅(目安) |
|---|---|---|
| 2021〜2022年 | ウッドショック | 100〜300万円 |
| 2023〜2024年 | ウッドショック+円安+資材高騰 | 200〜500万円(累計) |
| 2025〜2026年 | 資材高騰+人件費+省エネ基準 | さらに上昇傾向 |
※上記は住宅メディアの分析に基づく推計値です。実際の値上げ幅はプランや仕様によって異なります。
タマホームの2022年7月発表の決算短信でも「ウッドショックによる木材価格の急騰による原価上昇の影響」が記載されています。原価上昇が住宅価格に反映されている事実は、公式のIR資料からも確認できます。
タマホームの坪単価は40〜70万円が目安

2026年現在、タマホームの注文住宅の坪単価は40〜70万円が目安です。主力商品の「大安心の家」では50〜65万円/坪が中心的な価格帯になっています。
数年前は坪単価30万円台から建てられた時期もありました。しかし2026年現在では、その水準で建てるのは現実的ではありません。
坪単価は商品によって幅があり、コストを抑えた「シフクノいえ」は40〜50万円、主力の「大安心の家」は50〜65万円、上位グレードの「大安心の家 PREMIUM」は60〜75万円が目安です。正確な費用は見積もりで確認する必要があります。
タマホームの坪単価と商品別の価格帯については、以下の記事で詳しく解説しています。

値上げ後もローコスト帯を維持している
値上げが続いているとはいえ、タマホームは大手ハウスメーカーの中では依然として割安な価格帯にあります。他社との坪単価を比較すると、タマホームの相対的な安さが際立ちます。
| ハウスメーカー | 坪単価の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| タマホーム | 40〜70万円 | ローコスト・長期優良住宅対応 |
| アキュラホーム | 50〜80万円 | 適正価格・自由設計 |
| 一条工務店 | 60〜90万円 | 高気密高断熱 |
| 積水ハウス | 120〜160万円 | 業界最大手・鉄骨木造両対応 |
| 住友林業 | 90〜140万円 | 木造・設計自由度・木の質感 |
※坪単価は本体工事費の目安であり、プランや仕様によって変動します。
積水ハウスや住友林業と比べると、タマホームの坪単価は半額に近い水準です。「ローコスト住宅の代表格」というポジションは値上げ後も揺らいでいません。大手と同等の長期優良住宅・耐震等級3を低価格帯で実現できる点がタマホームの強みです。
タマホームが値上げした5つの原因
タマホームの値上げは、タマホーム固有の問題ではありません。住宅業界全体に共通する構造的な要因が重なっています。
原因1:ウッドショックによる木材価格の高騰
最大の要因は2021年春から顕在化したウッドショックです。コロナ禍後の世界的な住宅需要の急増と物流の混乱により、輸入木材の価格が急騰しました。
タマホームは木造住宅メーカーであり、木材価格の影響を直接受けます。ウッドショック自体は収束傾向にありますが、木材価格は高止まりしたままです。ピーク時からは下がったものの、ウッドショック前の水準には戻っていません。
原因2:鉄鋼・断熱材・外壁材など建築資材の値上がり
木材だけでなく、鉄鋼・断熱材・外壁材・住宅設備など建築資材全般が値上がりしています。いわゆるアイアンショックも加わり、木材以外のコストも大幅に増加しました。
直近では、建材大手のアイジー工業が2026年6月1日から全製品を18%以上値上げしています。ニチハも2026年7月1日から一部外壁材・屋根材を約15%値上げする予定です。建材メーカーの値上げは今後もタマホームの原価に影響します。
原因3:円安の進行
円安は輸入建材の仕入れ価格を押し上げます。住宅設備のキッチン・バス・トイレなどにも輸入部品が使われており、円安の影響は広範囲に及んでいます。
タマホームは国産材の比率が高いメーカーです。しかし、設備メーカーからの値上げを完全に回避することはできません。円安が続く限り、価格の下方圧力は働きにくい構造です。
原因4:職人不足と人件費の上昇
建築業界全体で職人の高齢化と人手不足が深刻化しています。2024年4月からの建設業における時間外労働の上限規制(いわゆる2024年問題)も、人件費を押し上げる要因になっています。
職人不足は構造的な問題であり、短期間での解消は見込めません。物流費の高騰も重なり、施工コストは今後も上がり続ける可能性が高いです。
原因5:2025年4月の省エネ基準適合義務化と建築基準法改正
2025年4月から、すべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務化されました。高性能な断熱材やサッシの採用が必須となり、建築コストが増加しています。
あわせて建築基準法も改正され、木造住宅の構造計算要件が厳格化されました(4号特例の縮小)。設計・申請にかかる手間とコストが増え、住宅価格に転嫁されています。さらに2030年にはZEH水準の義務化が予定されており、コスト増の流れは続く見込みです。
タマホームの決算から見る値上げの影響
タマホームのIR資料と報道から、値上げが経営に与えている影響を確認します。
2026年5月期は3期連続の減収減益、住宅事業は営業損失に
タマホームが2026年7月14日に発表した2026年5月期の連結決算は、売上高1,977億4,000万円(前期比1.5%減)、営業利益38億4,200万円(同6.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益12億1,300万円(同17.9%減)となり、3期連続の減収減益となりました。建設費の高騰で住宅価格が上がり、金利の上昇もあいまって顧客の購買意欲が低下したことが主因と報じられています。
セグメント別では明暗が分かれました。主力の住宅事業は注文住宅の引渡棟数減少(5,176棟)が響き、営業損失10億6,600万円を計上しています。一方、戸建分譲を手がける不動産事業は引渡棟数が1,444棟(前期比7.1%増)に伸び、営業利益35億8,100万円(同48.1%増)と大幅増益になりました。値上げが続く注文住宅の苦戦を、分譲住宅の伸びが補う構図です。
注文住宅の引渡棟数減少が示す「値上げのジレンマ」
注目すべきは注文住宅の引渡棟数です。2026年5月期は5,176棟にとどまり、前期を下回りました。原価が上がる→価格を上げる→顧客が離れる→受注・引渡が減る、という悪循環に陥っている構図が見てとれます。
タマホームの主要顧客はローコスト帯の検討者であり、価格に敏感な層です。数十万〜数百万円の価格上昇が購入判断に直結しやすく、値上げの影響がダイレクトに受注・引渡棟数に表れています。裏を返せば、タマホームは安易に値上げできない立場にあり、コスト増を全額転嫁せずに自社で吸収している部分もあると推察されます。
2027年5月期は増収増益予想、中期計画は注文住宅の「原価見直し」を掲げる
タマホームは2027年5月期の業績予想として、売上高2,300億円(前期比16.3%増)、営業利益75億円(同95.2%増)、純利益40億円(同3.3倍)という増収増益を見込んでいます。ただし牽引役は注文住宅ではなく、戸建分譲を中心とした不動産事業です。
あわせて発表された新しい中期経営計画「タマステップ2031」では、2031年5月期に売上高3,100億円・営業利益160億円を目指すとしています。注目したいのは、注文住宅事業について「原価の見直しによる収益改善」を明記している点です。オーナー向けの大規模リフォーム事業の強化もあわせて打ち出されており、今後は値上げによる価格転嫁だけでなく、原価構造の見直しでコストを吸収する方向性も示されています。値上げ一辺倒ではなく収益改善の手段が多様化しつつある点は、今後のタマホームの価格動向を見るうえで押さえておきたいポイントです。
タマホームの値上げは今後も続く?2026年後半〜2027年の見通し
タマホームの値上げが今後どうなるのか、最新の業界動向をもとに見通しを整理します。
建材メーカーの値上げが相次いでいる
2026年に入っても、建材・住宅設備メーカーの値上げ発表が続いています。夏から秋にかけても新たな値上げが相次いで発表されました。
- アイジー工業:2026年6月1日より全製品を18%以上値上げ
- ニチハ:2026年7月1日より一部外壁材・屋根材を約15%値上げ
- タカラスタンダード:2026年9月1日より全製品に資材価格調整費(5,000〜30,000円)を追加
- LIXIL:2026年10月1日よりサッシ・ドアを平均10%値上げ
建材の仕入れ価格が上がれば、タマホームの建築原価もさらに上昇します。こうした値上げは今後も住宅価格に反映される可能性が高いです。
大幅な値下がりは期待しにくい構造的理由
住宅価格が大きく下がる可能性は低いと考えられます。値下がりしにくい構造的な理由をまとめました。
- 職人不足は解消の見通しがなく、人件費は上がり続ける
- 円安傾向が続き、輸入建材の価格は下がりにくい
- 2030年にZEH水準の義務化が予定され、さらにコストが増える
「もう少し待てば安くなるかも」と考える方もいるかもしれません。しかし、住宅価格が今後大幅に下がるシナリオは想定しにくいのが実情です。「今の価格で納得できるかどうか」が判断基準になります。
ただし、タマホーム自身が中期経営計画「タマステップ2031」で注文住宅の原価見直しによる収益改善を掲げていることから、今後は値上げ一辺倒ではなく、原価構造の効率化で価格上昇のペースを抑える動きが出てくる可能性はあります。
タマホームの値上げ局面で損をしないための3つの対策
値上げが続く中でも、工夫次第でコストを抑えることは可能です。タマホームを検討する際に実践したい3つの対策を紹介します。
対策1:複数社の見積もりで適正価格を把握する
値上げ局面だからこそ、複数社の見積もり比較が重要です。1社だけの見積もりでは、その価格が妥当かどうか判断できません。同じ延べ床面積・同じ仕様レベルで3〜5社に見積もりを依頼すると、相場観がつかめます。
筆者は住友林業で建てる際に4社に足を運んで比較しましたが、打ち合わせの回数が非常に多くなり大変でした。一括見積もりサービスを使えば、1回の入力で複数社にまとめて依頼でき効率的に比較できます。
見積もりを持っていれば、タマホームとの打ち合わせでも価格交渉の材料になります。値上げ局面では「比較材料を持っているかどうか」がコスト削減の分かれ目です。契約時の価格が適用されるため、検討段階でも早めに見積もりだけは確保しておく意味があります。
対策2:商品選びと仕様の取捨選択でコストを最適化する
タマホームには複数の商品ラインナップがあり、予算に合った商品を選ぶことが最も直接的なコスト調整方法です。
たとえば、主力の「大安心の家」(坪単価50〜65万円)に対して、「シフクノいえ」(坪単価40〜50万円)はコストを抑えた商品です。標準仕様で十分な部分はそのまま活かし、こだわりたい箇所だけオプションを追加するメリハリが大切です。
タマホームの標準仕様の詳細は、以下の記事で解説しています。

また、注文住宅にこだわらない場合はタマホームの建売住宅も選択肢の一つです。自由度は下がりますが、価格を大きく抑えられます。
対策3:補助金・減税制度をフル活用する
新築住宅の取得には、国や自治体の補助金・減税制度を活用できる場合があります。省エネ住宅向けの補助金制度や住宅ローン減税などが代表的です。制度は年度によって内容が変わるため、最新情報を確認しましょう。
タマホームは長期優良住宅やZEH対応の商品を取り扱っているため、補助金の対象になりやすいメーカーです。補助金は予算上限に達すると早期終了することがあるため、検討中の方は早めに営業担当へ使える制度を確認してください。
タマホームの値上げに関するよくある質問
タマホームの値上げについて、よく寄せられる疑問をまとめました。
まとめ|タマホームの値上げを踏まえて今やるべきこと
タマホームは2021年のウッドショック以降、住宅業界全体のコスト上昇を受けて段階的に値上げしています。値上げ後も他社と比べれば割安ですが、かつての「坪単価30万円台」で建てられた時代は過ぎ去りました。一方で、値上げの分だけ省エネ性能や断熱性能も向上しているため、単純に「高くなった=損」ではない点は押さえておきましょう。
今後も大幅な値下がりは期待しにくいため、「今の価格で納得できるかどうか」が判断基準です。値上げの影響を最小限に抑えるには、複数社の見積もり比較・仕様の最適化・補助金の活用を実践しましょう。
- タマホームは2021年以降、1棟あたり累計500〜600万円の値上げ
- 坪単価は40〜70万円が目安(値上げ後もローコスト帯を維持)
- 値上げの原因はウッドショック・資材高騰・円安・人件費・省エネ基準義務化
- 2026年5月期は3期連続の減収減益、注文住宅は営業損失に
- 2027年5月期は増収増益予想、中期計画では注文住宅の原価見直しを掲げる
- 建材・住宅設備の値上げは今後も続く見通し
- 対策は複数社比較・仕様の最適化・補助金活用の3つ
値上げが進む今だからこそ、複数社の見積もりで適正価格を把握することが大切です。まずは一括見積もりで、各社のプランと費用感を確認してみてください。




