「積水ハウスのシャーウッドって木造なのに大空間が作れるらしいけど、坪単価はいくらかかるの?」と気になっていませんか。
結論からお伝えすると、シャーウッドの坪単価は本体工事費ベースで120〜150万円が目安です。積水ハウスの鉄骨商品とほぼ同水準の価格帯にあり、木造だから安いというわけではありません。
筆者は2025年に注文住宅を建てた際、住友林業・大和ハウス・パナソニックホームズ・ミサワホームの4社に実際に足を運んで比較検討しました。積水ハウスの展示場には直接足を運んでいませんが、木造系ハウスメーカーの比較軸として常に情報を追ってきました。
この記事では、シャーウッドの坪単価の実態や特徴、鉄骨のイズシリーズとの違い、後悔しないための注意点までわかりやすく解説します。
- シャーウッドの坪単価の目安と引渡坪単価の実例
- 木造でありながら大空間を実現する構造・技術の特徴
- 鉄骨のイズシリーズとの違い(構造・外壁・断熱・価格)
- シャーウッドのグレード・ラインナップ
- シャーウッドの評判・口コミからわかる傾向
- 後悔しないために知っておきたい注意点
積水ハウス シャーウッドとは?木造で大空間を実現する住宅ブランド
シャーウッドは、積水ハウスが展開する木造1〜3階建ての注文住宅ブランドです。1995年の阪神・淡路大震災の年に誕生し、「鉄骨住宅並みの耐震性を木の家で実現する」ことを開発の原点としています。

木造軸組工法で唯一「型式適合認定」を取得
シャーウッドは、木造軸組工法として唯一「型式適合認定」を取得している商品です。構造材には樹齢80〜120年の北欧材をはじめ、自社基準で厳選した木材を使用し、独自の接合金物で組み上げています。
実物大の建物を使った実大振動実験など複数の構造実験を重ねて性能を検証しており、震度7クラスの地震にも耐えられる設計を謳っています。「木造は地震に弱い」というイメージを覆すことがシャーウッドの開発コンセプトです。
シャーウッドハイブリッド構造の仕組み
シャーウッドの構造的な強さを支えているのが「シャーウッドハイブリッド構造」です。木造軸組構法をベースに、モノコック構造とラーメン構造それぞれの長所を組み合わせ、耐震性と大空間設計の両立を実現しています。

この構造技術により、最大6.0mの大開口や吹き抜けを設けても、構造的な強度を落とさずに設計できます。木造でありながら開放感のあるLDKを作れる点が、シャーウッドが選ばれる大きな理由です。
シャーウッドの坪単価は120〜150万円が目安
シャーウッドの坪単価は、本体工事費ベースで120〜150万円が目安です。積水ハウスは鉄骨・木造どちらの工法でも価格帯はほぼ同水準にあり、木造だから安く建てられるわけではない点に注意が必要です。
引渡坪単価の実例は120万円前後に集中
オプションや諸経費まで含めた「引渡坪単価」の実例を見ると、平均は120万円前後に集中しています。施主が公開している見積もり実例では、27坪で150万円台、34〜40坪で110万円台という事例も見られ、坪数が大きくなるほど坪単価はやや下がる傾向があります。
本体価格には含まれない「オプション」「別途工事」「諸経費」を合わせると、本体工事費に対して数百万円が上乗せされるケースも珍しくありません。見積もりを確認する際は、本体価格だけでなく総額ベースで比較することが重要です。
坪数別の総額シミュレーション
下記の表は、シャーウッドの坪単価を135万円(目安の中間値)として試算した本体工事費と総額の目安です。実際の坪単価はグレードや仕様によって変動します。
| 坪数 | 延べ床面積 | 本体工事費の目安 | 総額目安(×1.4倍) |
|---|---|---|---|
| 25坪 | 約82㎡ | 約3,375万円 | 約4,725万円 |
| 30坪 | 約99㎡ | 約4,050万円 | 約5,670万円 |
| 35坪 | 約116㎡ | 約4,725万円 | 約6,615万円 |
| 40坪 | 約132㎡ | 約5,400万円 | 約7,560万円 |
| 45坪 | 約149㎡ | 約6,075万円 | 約8,505万円 |
※総額は本体工事費に外構・地盤改良・設計費・諸費用等を含めた概算です。積水ハウス全体の坪単価や商品別の比較は、以下の記事でも詳しく解説しています。

シャーウッドの特徴|大空間・意匠性・断熱性を支える技術
シャーウッドが高い坪単価に見合う価値を持つのは、木造でありながら鉄骨に匹敵する空間性能を実現しているからです。ここでは代表的な特徴を4つ紹介します。
最大6.0mの大開口と開放的なLDK

シャーウッドハイブリッド構造により、最大6.0mの大開口や大空間の設計が可能です。三方向を大きな窓で囲んだリビングや、光が差し込む伸びやかな吹き抜け空間を実現できます。
床・天井面をフラットに揃える「クリアビューデザイン」により、室内と屋外の一体感を演出できる点も特徴です。木造住宅の枠を超えた開放感を求める方に向いています。
標準天井高2.7m・ハイラウンジは約3.7m
シャーウッドの標準天井高は2.7mと、一般的な住宅の2.4m前後と比べて高めに設定されています。さらに「ハイラウンジ」と呼ばれる空間では、天井高約3.7mの伸びやかさを体感できます。
天井高の余裕は、部屋の広さ以上に開放感を左右します。展示場やモデルハウスを見学する際は、坪数だけでなく天井高の違いも実際に体感しておくとよいでしょう。
外壁材「ベルバーン」の意匠性と耐久性
シャーウッドの外観を象徴するのが、陶版外壁「ベルバーン」です。焼き物ならではの温かみのある質感を持ちながら、色あせにくく高い耐久性を備えています。
光の当たり方によって表情が変わる点も魅力で、経年変化を楽しみたい方に向いています。長期的なメンテナンスコストを抑えられる点も、坪単価の高さに見合う価値の一つです。
木造ならではの断熱性の高さ
鉄骨造には、鉄が熱を伝えやすいために外気の冷たさが室内に伝わりやすい「ヒートブリッジ(熱橋)」という課題があります。一方、木は鉄と比べて熱伝導率が大幅に低いため、構造材そのものが断熱性を持つ木造は冬場の冷え込みを感じにくい傾向があります。
「木造は鉄骨より寒い」というイメージを持つ方もいますが、構造材の熱伝導率だけで見ると木造の方が有利です。実際の断熱性能は断熱材や窓の仕様にも左右されるため、見積もり時に断熱等級を確認しておくと安心です。
シャーウッドと積水ハウス イズシリーズ(鉄骨)との違い
積水ハウスの商品は、木造の「シャーウッド」と鉄骨の「イズシリーズ」の大きく2つに分かれます。どちらを選ぶかで空間づくり・外観・価格の方向性が変わります。
構造・スパンの違い
鉄骨のイズシリーズは最大約7mのスパンを飛ばせるのに対し、木造のシャーウッドは最大約6mです。スパンの差はそのまま、柱や壁の少ない大空間リビングの作りやすさに影響します。
とはいえシャーウッドの6mという数値は木造住宅の中では十分に大きく、一般的な注文住宅であればスパンの差が間取りの制約になる場面は限られます。
外壁材・断熱性の違い
イズシリーズの象徴は最高級外壁材「ダインコンクリート」、シャーウッドの象徴は陶版外壁「ベルバーン」です。ダインコンクリートは厚さ50mmを超える重厚な質感、ベルバーンは焼き物ならではの温かみが特徴です。
断熱性については、前述の通り構造材の熱伝導率の違いから木造のシャーウッドがやや有利とされています。
シャーウッドとイズシリーズの比較表
| 項目 | シャーウッド(木造) | イズシリーズ(鉄骨) |
|---|---|---|
| 構造 | シャーウッドハイブリッド構造 | ダイナミックフレーム・システム |
| 最大スパン | 約6.0m | 約7.0m |
| 外壁材 | ベルバーン(陶版) | ダインコンクリート |
| 断熱性の傾向 | 構造材の熱伝導率が低く有利 | ヒートブリッジに注意が必要 |
| 坪単価の目安 | 120〜150万円 | 120〜155万円 |
坪単価の水準はほぼ同等のため、「木の温もりを重視するか、鉄骨のスパンの広さを重視するか」が選択の分岐点になりやすいです。展示場で両方の空間を体感してから判断することをおすすめします。
シャーウッドのグレード・ラインナップ
シャーウッドには複数のグレード・シリーズがあり、予算やデザインの好みに応じて選べます。代表的なラインナップを紹介します。
モデラーレ(標準〜ミドルグレード)
「モデラーレ」は、和・洋・モダンなど多様な外観バリエーションから選べるシリーズです。家を「建てる」のではなく「つくる」という発想で、自分らしい暮らしに合わせた設計ができます。
ザ・グラヴィス/グラヴィス ヴィラ(上位グレード)
「ザ・グラヴィス」や「グラヴィス ヴィラ」は、より上質な素材とデザイン性を求める方向けの上位グレードです。天然素材を多用した高級感のある外装・内装が特徴です。
エム・グラヴィス ステージ(最高峰グレード)
シャーウッドの最高峰に位置づけられるのが「エム・グラヴィス ステージ」です。自由度の高い設計デザインと、天然素材をふんだんに使った高級感のある仕上がりが「本物」を求める層に支持されています。
マキシオ(木造3階建て専用)
「マキシオ」は木造3階建てに特化したシリーズです。屋根勾配を2.5寸・6寸・12寸の3タイプから選べ、斜線制限のある狭小地でも印象的な外観を実現できます。都市部の狭小地で3階建てを検討している方はマキシオも選択肢に入ります。
シャーウッドの評判・口コミからわかる傾向
シャーウッドを検討する際は、坪単価だけでなく実際に建てた人の評判・口コミも参考になります。ここでは複数の施主の声に共通して見られる傾向を整理しました。
高評価の声に多いポイント
良い評価として多いのは、木の質感や陶版外壁「ベルバーン」の意匠性に対する満足度の高さです。加えて、型式適合認定を取得した構造の安心感や、木造でありながら断熱性が高い点を評価する声も目立ちます。
大空間リビングの開放感や天井の高さに満足したという声も多く、シャーウッドハイブリッド構造による設計自由度の高さが評価されています。
懸念点として挙げられやすいポイント
一方で懸念点として多いのは、坪単価の高さと値引きの少なさです。木造だから安いというイメージで検討を始めると、鉄骨のイズシリーズとほぼ同水準の価格帯に驚くケースがあります。
また、グレードや仕様によっては、本ページの目安を上回る坪単価になる事例も報告されています。オプションを多く採用するほど総額が想定以上に膨らみやすい点は、次の章で詳しく解説します。
シャーウッドで後悔しないための注意点
シャーウッドは魅力の多い商品ですが、契約前に知っておきたい注意点もあります。予算オーバーやミスマッチを防ぐために確認しておきましょう。
オプション費用が想定より膨らみやすい
本体工事費の坪単価だけを見て予算を組むと、オプションや別途工事、諸経費を合わせた総額とのギャップに驚くことがあります。特にグレードを上げるほど、標準仕様との差額が積み重なりやすい傾向があります。
見積もりを取る際は「本体価格」だけでなく「総額でいくらになるか」を必ず確認し、複数のグレードで見積もりを比較するのがおすすめです。
値引きはほぼ期待できない
積水ハウスは業界全体でも「値引きをほぼしないメーカー」として知られています。シャーウッドも例外ではなく、最初から適正価格を提示するスタンスが取られています。
値引き交渉に時間をかけるより、予算を最初に明確に伝えて「何を削れば予算内に収まるか」を相談する方が現実的です。
外構工事は別途業者に相見積もりを取る
ハウスメーカー経由の外構工事は、専門業者に依頼するより割高になりやすい傾向があります。筆者が住友林業で建てた際も、ハウスメーカー経由の外構見積もりは600万円を超え、想定外の金額に驚きました。
その後、外構は別業者3社に相見積もりを取り直し、住友林業の半額以下の業者と契約しました。ただし価格の安さだけで業者を選んだ結果、着工が大幅に遅れるトラブルにも直面しています。外構は価格だけでなく、契約書の着工日条項や実績まで確認して選ぶことが重要だと痛感しました。これはシャーウッドに限らず、大手ハウスメーカー全般に言えることです。

木造系ハウスメーカーとの比較(住友林業など)
木造で大空間を実現するハウスメーカーは、シャーウッド以外にもあります。代表格である住友林業との違いを見ておきましょう。
シャーウッドと住友林業の比較(筆者の実体験)
筆者は住友林業に実際に足を運び、最終的に住友林業で契約しました。決め手は担当営業の対応の丁寧さと、木の質感への強いこだわり、そして南側全面窓で大空間リビングを実現する提案力でした。
住友林業は独自の「ビッグフレーム構法」で大開口を実現しており、木の素材選びの多彩さに強みがあります。一方でシャーウッドは、型式適合認定を取得した構造の信頼性と、積水ハウスならではの長期保証・アフターサービス体制に強みがあります。木の質感を細部までこだわりたいか、大手ならではの保証体制を優先するかが選択の分かれ目になりやすいです。
坪単価はシャーウッドが120〜150万円、住友林業が90〜140万円とレンジが近く、グレードや仕様次第で総額が大きく変わります。木造系で検討している方は、シャーウッドと住友林業を必ず両方比較することをおすすめします。

シャーウッドに関するよくある質問
シャーウッドの坪単価・特徴について、検討中の方からよく出る質問をまとめました。
まとめ:積水ハウス シャーウッドの坪単価と特徴
シャーウッドの坪単価は本体工事費ベースで120〜150万円が目安で、引渡坪単価の実例も120万円前後に集中しています。木造でありながら最大6.0mの大開口・大空間を実現するシャーウッドハイブリッド構造や、陶版外壁「ベルバーン」の意匠性、構造材由来の高い断熱性が特徴です。鉄骨のイズシリーズとは坪単価がほぼ同水準のため、スパンの広さより木の質感や断熱性を重視する方に向いています。
ただしオプション費用の膨らみやすさ、値引きがほぼ期待できない点、外構費用が割高になりやすい点には注意が必要です。筆者自身、複数社を比較したことで金銭感覚や提案内容の違いがよく見えるようになりました。シャーウッドが自分たちに合っているかを見極めるためにも、まずは見積もりを取って他社とあわせて比較することをおすすめします。




