「シーサンドコートって何?」「他の外壁材と何が違うの?」と気になっていませんか。シーサンドコートは住友林業とエスケー化研が共同開発したオリジナルの吹付け外壁材で、貝殻や珊瑚などの自然素材を配合した独特の輝きが特徴です。
筆者は2025年5月に住友林業で注文住宅を建てており、外壁材の検討段階でシーサンドコートについても実際に説明を受けました。デザイン性の高さに惹かれる一方、費用やメンテナンス面で確認しておくべき点もあります。
この記事では、シーサンドコートの特徴や費用相場、メリット・デメリット、SODOや一般的な外壁材との違いまで、住友林業で家を建てた筆者の一次情報を交えてわかりやすく解説します。
シーサンドコートとは
シーサンドコートは、住友林業が塗料メーカーのエスケー化研と共同開発した、住友林業限定のオリジナル吹付け外壁材です。貝殻・珊瑚・マイカ(雲母)などの天然素材を骨材として塗料に配合しており、太陽光を浴びると外壁がキラキラと輝く上質な質感が最大の特徴です。
シーサンドコートの主な特徴
シーサンドコートは吹付け仕上げのため、窯業系サイディングのような継ぎ目(目地)が一切ありません。玄関ドア周りも含めて一体感のあるすっきりとした外観に仕上がる点が、他の外壁材にはない魅力です。
下地には「きづれパネル」を採用しており、一般的な吹付け塗装で起きやすいひび割れを抑える構造になっています。保証面では、条件を満たすとLS30という30年保証が適用される点も安心材料です。
仕上げパターンとカラーバリエーション
シーサンドコートには仕上げパターンが5種類用意されており、和風・洋風どちらのテイストにも対応できます。カラーはベースカラー9色・アクセントカラー3色の計12色程度から選べます。
白系の色はキラキラ感が最も映える一方、雨だれや汚れが目立ちやすいという注意点もあります。この点は後述のデメリットで詳しく解説します。
シーサンドコートの種類(シーサンドコートIII LS)
住友林業の外壁カタログで確認したところ、現行のラインナップは「シーサンドコートIII LS」という製品名で、ベースカラー9色・アクセントカラー3色の計12色から選べます。ここではカタログをもとに、色のバリエーションと塗装の構造をもう少し詳しく紹介します。

ベースカラー9色・アクセントカラー3色
ベースカラーは「SULS-01」〜「SULS-09」の9色で、白〜グレー系の落ち着いた色味から、ベージュ〜ブラウン系の温かみのある色味まで幅広く揃っています。アクセントカラーは「SULS-10」〜「SULS-12」の3色で、いずれも濃いブラウン〜ダークグレー系の深みのある色味です。玄関ドア周りなど一部だけ色を変えて陰影をつける使い方もできます。
| 分類 | 色番号 |
|---|---|
| ベースカラー(9色) | SULS-01〜SULS-09 |
| アクセントカラー(3色) | SULS-10〜SULS-12 |
実際の色味は光の当たり方や面積効果で写真と印象が変わりやすいため、契約前に住友林業の展示場やショールームで実物サンプルを確認することを強くおすすめします。
防水性・耐久性を高める3層塗装の構造
シーサンドコートIII LSは、下地から上塗りまで4つの工程を重ねる入念な3層塗装で仕上げられています。
| 工程 | 使用材料 |
|---|---|
| 下地 | モルタル |
| 下塗り | 水性ミラクシーラーエコ |
| 中塗り | 弾性カラーサーフSi |
| 上塗り | シーサンドコートIII LS主材 |
この4層構造によって「防水性」「耐久性」「質感」の3つを両立させているとカタログでは説明されています。前述のLS30(30年保証)は、こうした下地からの丁寧な施工が条件を満たした場合に適用されるものです。
貝殻・珊瑚など天然素材へのこだわり
シーサンドコートの輝きは、天然素材の骨材を配合することで生まれています。カタログで紹介されている主な素材は次の4つです。

- ホタテの貝殻:99%が炭酸カルシウムでできた丈夫な素材。リサイクル利用のため環境にもやさしい
- 珊瑚:貝殻と同じく丈夫な性質で、海岸に打ち上げられたもののみを採取して使用
- マイカ(雲母):雲母石を細かくした素材で、朝夕や季節の日差しによってキラキラした表情が変化する
- セラミック着色骨材:陶器やタイルと同様に一粒一粒の砂に焼き付けで着色。天然の土塗り壁のような風合いを安定した品質で再現
前述の「貝殻・珊瑚のきらめきによる高級感のある外観」というメリットは、こうした自然由来の骨材を配合していることが理由です。一般的な塗料の顔料だけでは出せない質感といえます。
下地に使われる住友林業オリジナルモルタル

3層塗装の一番下にあたる下地のモルタルも、住友林業がセメントをベースに複数の素材を独自の比率で配合したオリジナル仕様です。軽くて耐久性の高い材料が、火に強い頑丈な外壁を実現するとされています。
| 配合材料 | 主な役割 |
|---|---|
| セメント・珪砂 | モルタルのベースとなる基材 |
| ファイバー(短繊維) | 強度向上、ひび割れ防止 |
| 特殊樹脂 | 吸水抑制、強度向上 |
| パーライト | 軽量化 |
| 樹脂軽量骨材 | 軽量化、収縮低減 |
| 収縮低減剤・膨張剤 | ひび割れ防止 |
色や質感だけでなく、こうした下地部分まで住友林業独自の配合にこだわっている点も、シーサンドコートの耐久性を支える理由の一つです。
シーサンドコートの費用相場
シーサンドコートの費用は「新築時」と「再塗装(メンテナンス)時」で考え方が異なります。それぞれの目安を見ていきましょう。
新築時の費用の目安

シーサンドコートは住友林業の標準仕様の中で選べる外壁材の一つですが、サイディングなど他の標準仕様と比べると、数十万円程度の差額が出るケースがあります(目安として20万円前後という情報もあります)。差額はプランや採用する仕上げパターンによって変動するため、担当営業に見積もり内訳を確認するのが確実です。
再塗装(メンテナンス)時の費用の目安
シーサンドコートは吹付けによる特殊仕上げのため、一般的なサイディングの塗り替えより費用がやや高めになる傾向があります。延床30坪程度の住宅で、再塗装は60万〜120万円前後、外壁全体の劣化状況によっては総額150万〜300万円程度になるケースもあると報告されています。
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 新築時の差額(サイディング比) | 20万円前後〜(仕様により変動) |
| 再塗装(延床30坪) | 60万〜120万円程度 |
| 外壁全体の再塗装 総額 | 150万〜300万円程度 |
| 外壁洗浄のみ | 3万〜15万円程度 |
いずれも複数の外壁塗装業者の公開情報をもとにした目安であり、住宅の規模や劣化状況、依頼する業者によって変動します。正確な金額は現地調査を伴う見積もりで確認してください。
シーサンドコートのメリット
シーサンドコートを選ぶ人が魅力に感じているポイントは、主に以下の5つです。
- 貝殻・珊瑚のきらめきによる高級感のある外観
- 目地(継ぎ目)がなく一体感のあるデザイン
- コーキング打ち替えなど目地専用メンテナンスが不要
- 仕上げパターン・カラーの選択肢が豊富
- 条件を満たせばLS30(30年保証)が適用される
特に「他のハウスメーカーでは実現できない質感」を重視する人にとっては、大きな差別化ポイントになります。
シーサンドコートのデメリット・注意点
一方で、契約前に理解しておきたい注意点も存在します。
- サイディングなど他の外壁材より費用が高くなりやすい
- 左官職人の吹付け技術によって仕上がりにムラが出るリスクがある
- 表面に凹凸があり、汚れがたまりやすい
- 白系の色は雨だれ・カビが目立ちやすく保証対象外になる場合がある
特に色選びは後悔しやすいポイントです。白系を検討している場合は、雨だれ跡が出やすい立地かどうか(周辺環境・軒の出など)を事前に確認しておくことをおすすめします。
メンテナンス・耐用年数の目安
シーサンドコートは、目地のコーキングメンテナンスこそ不要なものの、塗膜自体の経年劣化は避けられません。一般的には築2年前後から汚れが目立ち始め、10〜15年程度を目安に再塗装を検討するケースが多いとされています。
新築時の施工は住友林業限定ですが、再塗装(塗り替え)は一般の外壁塗装業者に依頼することも可能です。ただし、シーサンドコート特有の凹凸した質感を再現するには専門的な技術が必要なため、施工実績のある業者を選ぶことが大切です。洗浄圧力や下地処理を誤ると、質感や輝きが損なわれてしまう可能性があります。

SODOとの違い
住友林業には、シーサンドコートと同じく吹付け仕上げの外壁材「SODO(ソド)」もあります。SODOはアイカ工業が住友林業向けに開発した外壁材で、シーサンドコートとはデザインの方向性が異なります。
| 項目 | シーサンドコート | SODO |
|---|---|---|
| 開発元 | エスケー化研(共同開発) | アイカ工業 |
| 質感 | 貝殻・珊瑚でキラキラ輝く | 土壁のような素朴な質感 |
| 相性の良いテイスト | 洋風・白系の外観 | 和風・和モダンな外観 |
| 防藻・防カビ機能 | 標準的な塗膜性能 | 防藻・防カビ機能付き |
華やかな輝きを重視するならシーサンドコート、落ち着いた和の雰囲気を重視するならSODOが向いています。どちらも実物のサンプルを見て、日当たりの中での見え方を確認してから決めることをおすすめします。

他の外壁材との比較
シーサンドコートは住友林業限定の外壁材ですが、一般的なハウスメーカーで採用される外壁材と比べると、費用やメンテナンス面での違いがより明確になります。
| 項目 | シーサンドコート | 窯業系サイディング | タイル | ALCパネル |
|---|---|---|---|---|
| 初期費用の目安(㎡単価) | サイディングよりやや高め | 5,000〜9,000円程度 | 8,000〜13,000円程度 | 8,000〜15,000円程度 |
| 目地(継ぎ目) | なし | あり(コーキング必要) | あり・少ない場合も | あり(コーキング必要) |
| メンテナンス周期の目安 | 10〜15年程度 | 7〜10年程度 | 15〜20年程度と長め | 10年前後 |
| 意匠性の特徴 | 貝殻の輝き・目地なしの一体感 | デザインバリエーションが豊富 | 高級感・重厚感がある | 断熱性・耐火性に優れる |
サイディングは初期費用を抑えやすく、タイルはメンテナンス頻度を減らしたい人に向いています。シーサンドコートは費用面では中〜高価格帯に位置しますが、「目地のないデザイン性」を重視する人には代えがたい選択肢です。
シーサンドコートが向いている人・向いていない人
ここまでの特徴を踏まえると、シーサンドコートが向いている人・向いていない人は以下のように整理できます。
向いている人
目地のないすっきりとした外観にこだわりたい人、他のハウスメーカーにはないデザイン性を重視する人には向いています。多少の費用差よりも見た目の上質さを優先したい人にもおすすめです。
向いていない人
初期費用をできるだけ抑えたい人や、メンテナンスの手間・頻度を最小限にしたい人には、サイディングやタイルのほうが合っている場合があります。また、白系の色は汚れが目立ちやすいため、こまめな外観チェックに抵抗がある人は色選びに注意が必要です。
【筆者の体験】外壁と外構の素材統一で知っておきたいこと
筆者は住友林業で家を建てる際に、シーサンドコートを含む外壁材の選択肢を実際に検討しました。その中で外構工事に進んだ段階で気づいたのが、シーサンドコートやSODOは住友林業オリジナルの素材のため、外部の外構業者では取り扱えないという点です。
門塀や塀の一部など、外構の中に建物の外壁と同じ色・素材を使いたい場合、その部分は住友林業自身に外構工事を依頼するしかありません。費用を抑えるために外部の外構業者へ依頼すると、外壁と外構で色・素材の統一感が出せなくなる可能性がある点は、契約前に理解しておく必要があります。
筆者自身、外構全体は住友林業以外の業者に依頼しましたが、建物に近い門柱部分だけ素材感の違いが気になった経験があります。統一感を重視するか、費用を優先するかは家族で事前にすり合わせておくことをおすすめします。

よくある質問
まとめ:シーサンドコートとは
シーサンドコートは、住友林業とエスケー化研が共同開発した住友林業限定の吹付け外壁材です。貝殻・珊瑚を配合したキラキラとした輝きと、目地のない一体感のある外観が最大の魅力ですが、サイディングなどと比べて費用がやや高めになる点、色選びによっては汚れが目立ちやすい点には注意が必要です。
デザイン性を重視するならシーサンドコート、和の落ち着きを重視するならSODOというように、実際に住友林業の展示場でサンプルを確認しながら比較するのがおすすめです。外構との素材統一まで見据えて検討したい場合は、住友林業のオーナー紹介制度を使うと、紹介ならではの割引や対応の良い担当者を紹介してもらえることがあります。




