「一条工務店のエアコンって標準で何が付くの?そのまま使って大丈夫?」と気になっていませんか。一条工務店の標準エアコンは床暖房と室外機を兼用する「RAYエアコン」という特殊な設備で、11〜17畳クラスの高出力機種が無料で付いてきます。
筆者は住友林業を含む4社を比較検討し、2025年5月に注文住宅を建てましたが、断熱性能の高い家は冷暖房の効率が想像以上に良いことを実感しています。一条工務店も業界トップクラスの断熱性能を誇るメーカーなので、標準のRAYエアコンがどこまで快適さをカバーできるのかは、契約前にきちんと押さえておきたいポイントです。
この記事では、RAYエアコンの仕組みや標準搭載の目安、メリット・デメリット、必要な台数の決め方、他社エアコンへの変更・持ち込み方法、おすすめの機種まで詳しく解説します。
- 一条工務店の標準エアコン「RAYエアコン」の仕組み
- RAYエアコンのメリット・デメリット
- 必要な台数の決め方
- 他社エアコンへの変更・持ち込み方法と費用
- さらぽか空調との違い・おすすめ機種
一条工務店のエアコンは標準で「RAYエアコン」が搭載される
まずは、一条工務店の標準エアコンがどのような設備なのか、基本を押さえておきましょう。

RAYエアコンとは?床暖房と室外機を兼用する仕組み
RAYエアコンは長府製作所製の空調機で、冬場に使う温水式の床暖房と、夏場に使うエアコンが1台の室外機を共有する構造になっています。室外機をまとめられるぶん、外まわりがすっきりするのが特徴です。
床暖房の仕組みは、こちらの記事で詳しく解説しています。

標準搭載の畳数・台数の目安
標準で付くRAYエアコンは11〜17畳クラスというハイスペックな機種です。ただし、標準搭載の台数や設置部屋数は商品・仕様書によって差があり、一条工務店の公式サイトにも詳細はほとんど公開されていません。
台数や設置範囲は、見積書・仕様書で個別に確認するのが唯一確実な方法です。打ち合わせの早い段階で担当者に確認しておきましょう。標準仕様全体の一覧は、こちらの記事も参考になります。

定価と標準採用のメリット(コスト面)
RAYエアコンの定価は約60万円といわれています。標準仕様としてこのクラスの機種が無料で付くのは、コストを抑えたい人にとって大きなメリットです。標準エアコンを辞退すると、目安として4万円程度値引きされます。
RAYエアコン(標準エアコン)のメリット
RAYエアコンを標準採用する主なメリットを整理します。
初期費用が無料で室外機がまとまり外観がすっきりする
定価60万円相当の機種が無料で付くうえ、床暖房とエアコンで室外機を1台に集約できます。外壁まわりに室外機が複数並ばないため、外観をすっきり見せたい人にもメリットが大きい設備です。
高気密・高断熱住宅との相性の良さ
一条工務店は断熱等級7クラスの高気密・高断熱住宅を得意としています。気密性が高い家は冷暖房の効きが良いため、1台のエアコンでも1フロア全体を快適に保ちやすいのが特徴です。
電気代を抑えやすい
高気密・高断熱の住宅では、少ない台数・少ない出力でも室温を保ちやすいため、エアコンにかかる電気代を抑えやすくなります。ただし実際の電気代は坪数や地域、太陽光発電の有無によって変わるため、見積もり段階で目安を確認しておくと安心です。
RAYエアコン(標準エアコン)のデメリット・注意点
一方で、RAYエアコンには他のルームエアコンにはない注意点もあります。契約前に必ず押さえておきましょう。
再熱除湿機能がなく梅雨時期はジメジメしやすい
RAYエアコンには「再熱除湿機能」がありません。再熱除湿とは、除湿しながら室温を下げすぎないようにする機能のこと。この機能がないと、梅雨時期に除湿運転をすると室温まで下がって肌寒く感じやすくなります。
床暖房とエアコンを同時に使えない
室外機を共有する構造のため、床暖房を運転している間はエアコンを使えません。冬場に一部屋だけ冷房を使いたい場合や、オプションの「さらぽか空調」と床冷房を併用したい場合には制約になります。
寿命が短く修理・交換費用が高額になりやすい
RAYエアコンは一般的な家電量販店のエアコンほど流通していないため、故障時の修理・交換費用が高くなりやすい傾向があります。寿命や交換費用の目安を、一般的なルームエアコンと比較すると次のとおりです。
| 項目 | RAYエアコン | 一般的なルームエアコン |
|---|---|---|
| 寿命の目安 | 7〜8年 | 10〜15年 |
| 交換費用の目安 | 25万〜32万円 | 5万〜15万円 |
| 対応業者 | 限定的(特殊構造) | 家電量販店・工務店など幅広い |
※費用は目安であり、機種・時期・依頼先によって変動します。正確な金額は見積もり時に確認してください。

再熱除湿の有無や交換費用の考え方は、ハウスメーカーによって標準仕様が異なります。一条工務店を含む複数社の間取りと見積もりを比較して、自分たちに合った設備を確認してみましょう。
一条工務店のエアコンは何台必要?台数の決め方
エアコンの台数は、電気図面を確定する前に決めておく必要がある重要なポイントです。
高気密・高断熱住宅では1部屋1台にこだわらなくていい
一般的な住宅では「1部屋に1台」が基本とされますが、一条工務店のような高気密・高断熱住宅では、間取りによってはリビングに設置した1台で1フロア全体をカバーできるケースもあります。各部屋の扉を開けておく前提であれば、台数を絞ってコストを抑えることも可能です。
メインとサブで能力・台数を最適化するコツ
リビングなど広い空間に設置するメイン機は能力の高い機種を選び、寝室や個室のサブ機は必要最小限の能力に抑えると、初期費用と電気代のバランスを取りやすくなります。将来的に部屋の使い方が変わる可能性がある場合は、あらかじめ配管用のスリーブだけ用意しておき、必要になったタイミングで後付けする方法も検討できます。
RAYエアコンを他社製品に変更・持ち込みはできる?
標準のRAYエアコンにこだわらず、他社製のエアコンに変更したり持ち込んだりすることも可能です。導入方法によって費用や注意点が異なります。
標準エアコンを辞退した場合の値引き額
RAYエアコンの標準採用を辞退すると、目安として4万円程度の値引きを受けられます。他社エアコンを導入する費用と比較して、どちらが合計コストを抑えられるか計算してみましょう。
一条工務店経由で他社エアコンを導入する方法・費用
一条工務店を通して他社製エアコンに変更する場合、定価の半額〜3分の1程度で導入できるケースがあります。配管を壁の中に隠す「隠ぺい配管」にも対応でき、目安として1箇所あたり35,200円程度の追加費用がかかります。
持ち込みエアコンを使う場合の注意点
標準を辞退して外部業者に持ち込みエアコンの設置を依頼する方法もあります。好きな機種を選べる自由度がある一方、高気密住宅は配管まわりの気密処理を誤ると性能が落ちるリスクがあるため、施工実績のある業者に依頼することが欠かせません。
| 導入方法 | 特徴 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 標準のRAYエアコンを採用 | 定価約60万円相当が無料 | 0円 |
| 一条工務店経由で他社エアコンに変更 | 隠ぺい配管対応・定価より割安 | 機種代+配管工事35,200円/箇所程度 |
| 標準を辞退し外部業者で後付け | 機種の自由度は高いが気密処理に注意 | 機種代+工事費(要見積もり) |
さらぽか空調とRAYエアコンの違い
一条工務店にはRAYエアコンとは別に、オプションの「さらぽか空調」という選択肢もあります。
さらぽか空調の仕組みと費用感
さらぽか空調は、床暖房と同じ仕組みを応用して床を冷やす「床冷房」と、家じゅうを緩やかに除湿する機能を組み合わせたシステムです。真夏でも室温27〜28℃程度を目安に、家全体を「やんわり涼しく」保つ設計で、8月の運転コストは1万1,000円程度が目安といわれています。
どちらを選ぶべきか
ピンポイントでしっかり冷やしたい部屋があるならRAYエアコンや他社エアコン、家じゅうを緩やかに快適な温湿度に保ちたいならさらぽか空調が向いています。両方を組み合わせて使う家庭もあるため、暮らし方に合わせて予算とのバランスを見ながら検討しましょう。
一条工務店のエアコンでおすすめの機種・選び方のポイント
他社エアコンに変更する場合、どの機種を選べばよいか迷う人も多いはずです。重視したい機能別に代表的な機種を紹介します。
再熱除湿・フィルター自動清掃を重視するなら三菱JXVシリーズ
RAYエアコンにない再熱除湿機能を求めるなら、三菱電機のJXVシリーズが代表的な選択肢です。フィルター自動清掃機能も搭載されており、梅雨時期のジメジメを解消したい人に向いています。
コストを抑えるならダイキン・パナソニックのベーシックモデル
初期費用をできるだけ抑えたい場合は、ダイキンやパナソニックのベーシックモデルも選択肢に入ります。再熱除湿機能は付かないモデルが多いものの、フィルター自動清掃などの基本機能は備えた製品もあります。
| メーカー・シリーズ | 特徴 | 価格帯目安 |
|---|---|---|
| 三菱電機 JXVシリーズ | 再熱除湿・フィルター自動清掃 | 114,400円〜 |
| ダイキン CXシリーズ | フィルター自動清掃機能 | 86,900円〜 |
| パナソニック Fシリーズ | シンプル・低価格 | 43,780円〜 |
※価格は目安であり、時期や販売店によって変動します。最新の価格は購入前に必ず確認してください。

エアコンの機種変更にかかる費用は、標準採用時の値引き額や隠ぺい配管の工事費まで含めて見積もりを取らないと正確にはわかりません。一条工務店を含む複数社から間取りと見積もりを取り寄せて、トータルコストを比較してみましょう。
一条工務店のエアコンで後悔しないための決めるタイミング
エアコンまわりの決定事項は、決めるタイミングを逃すと後から変更しづらいものが多くあります。打ち合わせの順番を意識しておきましょう。
さらぽか空調を採用するかどうか、RAYエアコンを標準のまま使うか辞退するかを、仕様確定のタイミングまでに決めておきます。ここで方向性が決まらないと、後の打ち合わせで選択肢が狭まってしまいます。
エアコンの設置台数・部屋、コンセントの位置、隠ぺい配管が必要な箇所は、電気図面を確定する前に固めておく必要があります。生活動線や家具配置をイメージしながら、担当者と細かく擦り合わせておきましょう。
一条工務店と他のハウスメーカーの空調・断熱性能を比較する
RAYエアコンの快適さは、家全体の断熱・気密性能とセットで評価する必要があります。
高気密・高断熱の実力は複数社を比較して確かめよう
筆者は住友林業を含む4社を実際に見て回りましたが、同じ「高断熱」を掲げるメーカーでも、断熱材の種類や気密性能、標準搭載される空調設備には差がありました。一条工務店のRAYエアコンだけを見て判断するのではなく、他社の空調・断熱仕様や坪単価もあわせて比較すると、自分たちの暮らし方に合った選択がしやすくなります。
一条工務店の坪単価については、こちらの記事で詳しく解説しています。


空調設備や断熱仕様は、実際の間取りプランと見積もりを見比べないと違いがわかりにくいものです。一条工務店を含む複数のハウスメーカーから無料でプランを取り寄せて、快適さとコストのバランスを比較してみましょう。
一条工務店のエアコンに関するよくある質問
一条工務店のエアコンについて、よく寄せられる質問にお答えします。
まとめ:一条工務店のエアコンは標準のRAYで十分か見極めて選ぼう
一条工務店の標準エアコン「RAYエアコン」は、床暖房と室外機を兼用する高断熱住宅向けの設備です。11〜17畳クラスの高出力機種が無料で付く一方、再熱除湿機能がない、床暖房と同時使用できない、交換費用が高額になりやすいといった注意点もあります。
標準のまま採用するか、他社エアコンに変更するかは、台数や設置位置、費用感まで含めて仕様確定前に判断することが後悔しないポイントです。一条工務店だけでなく、他社の空調・断熱性能とも比較しながら、自分たちの暮らし方に合った選択をしましょう。

タウンライフ家づくりなら、一条工務店を含む複数のハウスメーカーから無料で間取りプランと見積もりを一括で取り寄せできます。空調設備や断熱性能も含めて、まずは気軽に比較してみてください。




