ホームインスペクション費用の相場は?新築・中古・マンション別に解説

ホームインスペクション費用の相場は?新築・中古・マンション別に徹底解説

「ホームインスペクション(住宅診断)の費用って、実際いくらかかるの?」と気になっていませんか。ホームインスペクションの費用相場は、戸建てで5〜7万円、マンションで4〜6万円が一般的です(2026年9月時点・消費税込みの目安)。

筆者は2025年5月に住友林業で注文住宅を建てましたが、ハウスメーカー施工でも第三者による検査を検討した経験があります。費用の妥当性や本当に必要かどうかは、物件の状態や依頼タイミングで大きく変わります。

この記事では、ホームインスペクションの費用相場を物件タイプ別にまとめて解説します。あわせて、費用負担者・依頼タイミング・信頼できる検査会社の選び方・節約のコツまでわかりやすく紹介します。

無料で【複数メーカー】の間取りと見積もりがもらえる!

タウンライフと提携しているハウスメーカー例

\ 累計利用者54万人/

タウンライフロゴ
目次

ホームインスペクションとは?費用を知る前に押さえたい基礎知識

ホームインスペクションとは、住宅に詳しい専門家が第三者の立場から建物の状態をチェックするサービスです。費用相場を理解するには、まずどんな検査内容なのかを押さえておきましょう。

ホームインスペクションの定義と目的

ホームインスペクション(住宅診断)は、建築士や住宅診断士などの専門家が住宅の劣化状況や欠陥の有無を調査するサービスです。中古住宅の購入時に実施されるケースが多く、近年は新築住宅でも活用されています。

国土交通省のガイドラインに沿って実施されるため、検査項目や報告書の形式には一定の基準があります。第三者の立場から住宅の安全性を評価することで、購入後のトラブルを防ぐのが主な目的です。

「建物状況調査」との違いは?

不動産の媒介契約や重要事項説明の場面では、ホームインスペクションと同じ意味で「建物状況調査(既存住宅状況調査)」という言葉が使われます。宅地建物取引業法で定義された制度上の呼び方で、検査の内容自体はホームインスペクションとほぼ同じです。

不動産会社から「建物状況調査(インスペクション)の利用有無について」と説明を受けた場合も、基本的には同じサービスを指していると考えて問題ありません。「建物診断」「住宅診断」といった呼び方もあるため、いずれも同義語として理解しておくと調べやすくなります。

ホームインスペクションの検査項目と範囲

基本的な検査は「目視調査」が中心で、以下の5つのエリアをチェックします。

基本的な検査対象エリア
  • 外回り(基礎・外壁・屋根)
  • 室内(壁・床・天井・建具)
  • 床下(配管・構造部材・湿気)
  • 小屋裏・天井裏(断熱材・雨漏り跡)
  • 設備(給排水・電気・ガス)

戸建ての基本調査で3〜5時間、マンションで2〜3時間ほどかかります。検査項目が増えるほど費用も上がるのが一般的です。

ホームインスペクションを依頼できる専門家

ホームインスペクションを依頼できる専門家は、主に一級建築士・二級建築士・公認ホームインスペクター(JSHI)などです。中でも設計・施工の両方に知見がある一級建築士への依頼が、検査精度の面で安心感があります。

国土交通省の講習を修了した「既存住宅状況調査技術者」の資格を持つ建築士であれば、宅建業法上の建物状況調査にも対応できます。依頼前に資格の有無を確認しておくと安心です。

ホームインスペクションの費用相場【物件タイプ別一覧】

ホームインスペクションの費用は、物件のタイプ・広さ・調査範囲によって変わります。ここでは代表的なパターンを表でまとめます。特に記載がない限り、消費税込みの目安(2026年9月時点)です。

電卓と家の模型でホームインスペクション費用を試算するイメージ
物件タイプ基本調査詳細調査
戸建て(30坪前後)5〜7万円9〜13万円
マンション(70㎡前後)4〜6万円6〜9万円
新築戸建て(完成時)6〜7万円9〜12万円
建築中5回検査25〜30万円—

戸建て住宅(中古)の費用相場

中古戸建てのホームインスペクション費用は、基本調査で5〜7万円が一般的です。30坪程度の一戸建てを目視でチェックする標準的なプランが該当します。

床下や屋根裏にファイバースコープを入れるなど詳細調査を行う場合は、9〜13万円まで上がります。築20年以上の物件を検討している場合は、詳細調査の追加を前提に予算を考えておくと安心です。

マンションの費用相場

マンションのホームインスペクション費用は、70㎡程度で4〜6万円が相場です。戸建てよりも安い理由は、共用部が対象外で専有部のみの調査となり、床下や屋根裏といった入り込み作業が発生しないためです。

100㎡を超える大型マンションや、共用部分の管理状態まで含めて調査したい場合は、追加費用が数万円発生します。

新築注文住宅(完成時検査)の費用相場

新築注文住宅の完成時検査(内覧会同行)の費用相場は、6〜7万円です。引き渡し前に第三者の目で仕上がりをチェックし、是正依頼をかけるために利用されます。

大手ハウスメーカーでの施工であっても、職人のミスや施工ムラはゼロではありません。筆者も住友林業で建てた際に、引き渡し前の立ち会いで細かな傷や扉の建付け不良を指摘した経験があります。

新築でホームインスペクションが必要かどうかは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

建築中の工程検査(5回検査)の費用相場

建築中の工程検査は、基礎配筋・上棟・断熱・内装・完成など複数の段階で検査を行うプランです。5回セットで25〜30万円が相場となります。

後から見えなくなる部分(配筋や断熱材の施工状態)を検査できるのが最大のメリットです。長期的な安心感を重視する施主ほど、このプランを選ぶ傾向があります。

ここで紹介した5回検査は、着工前からの申し込みが必要なプランです。基礎配筋の段階から見てもらいたい場合は、工事が始まる前に依頼を確定させておく必要があります。

対応エリアは公式サイトでご確認ください。

ホームインスペクション費用の内訳をまとめた図

ホームインスペクションの費用が変わる5つの要因

同じホームインスペクションでも業者によって費用に差が出るのは、以下の5つの要素が絡んでいるためです。見積もり比較の際のチェックポイントとしても活用できます。

①物件の広さ(坪数・延床面積)

調査対象の広さが大きくなるほど費用は上がります。戸建てなら40坪を超える、マンションなら100㎡を超える場合は、基本料金に加算が発生するケースが一般的です。

②調査範囲と項目数

基本調査は目視中心ですが、床下や小屋裏への侵入調査を含めると費用が上がります。調査項目が50項目から100項目に増えれば、料金も2〜3万円増えるのが目安です。

③使用する専門機器

サーモグラフィーカメラやファイバースコープ、含水率計などの機器を使うと精度は上がりますが、オプション料金として1機器あたり1〜3万円が追加されます。

④報告書の形式

文字のみの簡易レポートは基本料金に含まれますが、写真付きの詳細レポートや耐震診断書の作成はオプション扱いです。住宅ローン控除や瑕疵保険の申請に使う場合は、専用書式が必要になるケースもあります。

⑤オプション調査の追加有無

シロアリ調査・耐震診断・断熱性能調査などをセットで依頼すると、合計10万円以上になることもあります。必要性を見極めて取捨選択することが費用を抑えるコツです。

ホームインスペクションの費用は誰が負担する?

ホームインスペクションの費用負担者には法律上の決まりはなく、ケースに応じて柔軟に決まります。売主・買主・施主のそれぞれのパターンを確認しておきましょう。

中古住宅購入時は「買主負担」が基本

中古住宅の購入前にホームインスペクションを行う場合、検査費用は買主が負担するのが一般的です。検査結果は買主の購入判断材料になるため、受益者負担の原則で費用を支払うかたちになります。

売主が負担するケースもある

売主が売却活動の一環としてホームインスペクションを実施し、「検査済物件」としてアピールするケースも増えています。売主側の安心材料にもなり、売却期間の短縮効果が期待できます。

新築注文住宅は施主が自費で依頼

新築注文住宅の建築中検査や完成時検査は、原則として施主(建てる人)が自費で第三者機関に依頼します。ハウスメーカー側の検査とは別に、独立した立場でチェックしてもらう形になります。

ホームインスペクションを依頼する最適なタイミング

ホームインスペクションは、依頼するタイミングによって得られるメリットが変わります。結果の活用シーンを意識して、余裕を持ったスケジュールで依頼するのがポイントです。

中古住宅購入の場合:購入申込〜契約前がベスト

中古住宅を購入する場合、購入申込を済ませてから契約を締結するまでの間がベストタイミングです。検査結果で問題が見つかれば、価格交渉や購入見送りの判断材料にできます。

報告書の作成までに2週間ほどかかるため、逆算してスケジュールを組むことが大切です。

新築注文住宅の場合:上棟〜完成時

新築注文住宅の場合、基礎配筋時・上棟時・断熱工事後・完成時などのタイミングで検査を入れます。施工の節目ごとに是正依頼をかけることで、隠れてしまう部分の品質を担保できます。

家づくり全体の流れの中でどのタイミングに位置づけられるかは、以下の記事もあわせてご覧ください。

売却前の場合:売り出し前の1〜2ヶ月前

売却前にホームインスペクションを依頼する場合は、売り出しの1〜2ヶ月前に済ませておきましょう。修繕が必要な箇所が見つかっても、対応してから売り出せるため、買主からの値引き交渉を抑えられます。

ホームインスペクションの費用を抑える3つのコツ

ホームインスペクションの費用は安くはないですが、工夫次第で抑えることができます。必要な項目を見極めて依頼するのがポイントです。

①基本調査のみに絞って依頼する

まずは目視中心の基本調査のみに絞るだけで、5〜7万円の予算で収まります。基本調査で気になる箇所が見つかった時点で、詳細調査を追加するという段階的な依頼がおすすめです。

②複数業者から相見積もりを取る

ホームインスペクションの費用は業者によって1〜3万円ほど差が出ます。最低でも2〜3社に見積もりを依頼し、料金だけでなく検査内容やレポート形式も比較してから決めましょう。

③ハウスメーカーの定期点検と重複させない

大手ハウスメーカーの多くは、引き渡し後の定期点検を無料で実施しています。第三者検査はこれとは別に依頼するため、両方の検査タイミングをずらして使い分けると無駄がありません。

工事中のホームインスペクションを検討するイメージ

費用を抑えつつ安心できる家づくりをしたいなら、工事が始まる前の段階でインスペクションを依頼できるサービスを活用するのも一つの方法です。基礎配筋や上棟時の構造など、完成後には確認できなくなる部分もチェックしてもらえます。このタイプの検査は着工前の申し込みが条件になっていることが多いため、依頼を検討しているなら早めに相談しておきましょう。

対応エリアは公式サイトでご確認ください。

ホームインスペクションを受ける4つのメリット

費用を払ってまでホームインスペクションを受けるメリットは何なのか、具体的に見ていきましょう。費用対効果を理解することで、依頼の判断がしやすくなります。

①隠れた欠陥や劣化を発見できる

素人の内覧では気付けない構造的な欠陥や、雨漏り・シロアリ被害の痕跡を発見できます。数万円の検査費用で数百万円規模の修繕リスクを避けられれば、費用対効果は十分に高いと言えます。

②住宅ローン控除や瑕疵保険の対象になる

中古住宅の購入時は、瑕疵保険の付保に対応した検査事業者に依頼し、付保検査に適合すれば、既存住宅売買瑕疵保険に加入でき、住宅ローン控除の対象になるケースがあります。なお、1981年12月31日以前に建築された物件は、新耐震基準の適用前にあたります。耐震基準適合証明書や既存住宅売買瑕疵保険の付保証明があれば、控除対象になるケースがあります。

③購入後の修繕計画を立てやすくなる

報告書で指摘された箇所を参考に、優先順位をつけた修繕計画を立てられます。入居後のリフォーム予算を事前に組めるため、資金計画にも好影響を与えます。

④価格交渉の材料になる

検査で発見された劣化部分を根拠に、売主と価格交渉ができます。30万円の修繕が必要だと分かれば、その金額分の値引き交渉の根拠にできます(交渉の成否は売主により異なります)。

ホームインスペクション依頼時の注意点

ホームインスペクションは万能ではありません。費用を払う前に、検査の限界と注意点を理解しておきましょう。

①基本的に目視調査で破壊検査はできない

ホームインスペクションは、壁や床を壊して中を確認する検査ではありません。壁紙の裏側や配管の奥の状態など、非破壊で確認できない箇所は調査対象外となります。

②検査会社の独立性を必ず確認する

不動産会社が紹介する検査会社は、売買成立を優先する立場から判定が甘くなる可能性があります。反対に、リフォーム工事も請け負う検査会社では、工事の受注につなげるために指摘が必要以上に厳しくなるケースもあります。いずれの利害関係もない独立系の検査会社を選ぶことが、公正な報告書を得る近道です。

依頼前には、一級建築士・既存住宅状況調査技術者・公認ホームインスペクター(JSHI)などの資格の有無を確認しておきましょう。あわせて、検査項目数や過去の報告書サンプルを提示できるかも確認しておくと安心です。これらを明確に説明できる会社ほど、検査の透明性が高いと判断できます。

③結果報告まで2週間程度かかる

検査当日にすべての結果が出るわけではなく、写真付きの詳細レポートが手元に届くまで2週間ほどかかります。契約日までのスケジュールを逆算して、早めに依頼することが重要です。

【体験談】住友林業で建てた筆者の施主検査事情

筆者は2025年5月に住友林業で注文住宅を建てました。大手ハウスメーカーでの施工とはいえ、第三者検査を入れるべきか真剣に悩んだ経験があります。

ハウスメーカー施工でも第三者検査は必要?

結論としては、完成時の内覧会同行タイプ(6〜7万円)だけでも依頼する価値は十分にあると感じました。ハウスメーカー側にも自主検査はありますが、第三者の目が入ることで施主の安心感が格段に上がります。

建築中の5回検査(25〜30万円)までは正直予算的に悩みましたが、長期的な住宅の品質を重視する方には検討する価値があります。

住宅展示場の段階で確認しておきたいポイント

ハウスメーカーを比較する段階で、第三者検査を受け入れるスタンスかどうかを確認しておくのがおすすめです。積極的に受け入れる姿勢のあるメーカーほど、施工品質に自信を持っているケースが多いと感じました。

筆者も住友林業・大和ハウス・パナソニックホームズ・ミサワホームの4社を比較する中で、この質問は必ず投げかけていました。

注文住宅で後悔しないためのポイントは、以下の記事でもまとめています。

ホームインスペクション費用に関するよくある質問

費用まわりで特に多い疑問をまとめました。

ホームインスペクションの費用を安く済ませる方法は?

基本調査のみに絞り、複数業者から相見積もりを取ることで、5万円前後に抑えられます。必要性の低いオプションは除外しましょう。

新築でもホームインスペクションは必要?

新築でも施工不良はゼロではありません。特に完成時の内覧会同行は6〜7万円と比較的安価なので、費用対効果は高いと言えます。

ホームインスペクション費用は経費計上できる?

個人の自宅購入時は経費計上できません。ただし、投資用不動産の購入時は必要経費として計上できる場合があります。詳細は税理士に確認してください。

ホームインスペクションと建物状況調査は同じですか?

基本的に同じ検査を指します。「建物状況調査(既存住宅状況調査)」は宅地建物取引業法で定義された制度上の呼び方で、不動産取引の場面ではこちらの名称が使われることもあります。

検査を申し込んだ後にキャンセルすると費用はかかりますか?

業者によって規定は異なりますが、検査予定日の直前になるほどキャンセル料が発生しやすくなります。日程変更も含めて、申し込み前にキャンセル規定を確認しておきましょう。

まとめ:ホームインスペクション費用は物件タイプと範囲で決まる

ホームインスペクションの費用相場は、戸建てで5〜7万円、マンションで4〜6万円が一般的です(2026年9月時点・消費税込みの目安)。新築注文住宅の建築中5回検査になると25〜30万円まで上がります。

この記事のポイント
  • 戸建ての基本調査は5〜7万円、マンションは4〜6万円が相場
  • 新築注文住宅の建築中5回検査は25〜30万円
  • 中古住宅購入時の費用負担は買主が一般的
  • 依頼タイミングは購入申込後〜契約前がベスト
  • 基本調査のみ+相見積もりで費用を抑えられる
  • 独立系の検査会社を選び、資格・検査項目数を事前に確認する

ホームインスペクションの費用は決して安くはありませんが、数百万円規模の修繕リスクを避けられることを考えれば、元が取れると考えることもできます。物件の特性や依頼目的に合わせて、必要なプランを選びましょう。

これから家づくりを始める方は、工事中の各工程を専門にチェックしてくれるインスペクションサービスを活用するのも一つの方法です。完成後には見えなくなる部分まで、安心して確認できます。ただし、こうした工事中専門の検査は着工前の申し込みが必須になるケースがほとんどです。依頼するかどうかは、工事が始まる前に決めておく必要があります。

対応エリアは公式サイトでご確認ください。

目次