「一条工務店のグランスマートとアイスマートって何が違うの?」と気になっていませんか。結論からお伝えすると、両者は断熱性能・耐震性能ではほぼ同水準ですが、坪単価は8〜10万円ほどグランスマートが高く、外壁・全館空調・キッチンなどの標準仕様に明確な差があります。
筆者は住友林業・大和ハウス・パナソニックホームズ・ミサワホームの4社に足を運んで注文住宅を比較検討し、2025年5月に住友林業で完全自由設計の家を建てました。標準仕様のグレードと初期費用のバランスを見極めながら商品を選んだ経験をもとに、グランスマートとアイスマートの違いを客観的に整理します。
この記事では、グランスマートとアイスマートの坪単価の差・標準仕様の違い・性能比較から、どちらが向いているかまでわかりやすく解説します。
- グランスマートとアイスマートの違いが一目でわかる早見表
- 坪単価の差額と坪数別の総額シミュレーション比較
- 外壁・全館空調・キッチンなど標準仕様5つの違い
- 断熱・耐震性能はどちらが優れているか
- どちらが自分に向いているかの判断基準
グランスマートとアイスマートの違い早見表
まずは両商品の違いを一覧表で確認しましょう。それぞれの詳しい内容は次項以降で解説します。

| 項目 | グランスマート | アイスマート |
|---|---|---|
| 発売時期 | 2022年1月〜 | 2011年〜(主力モデル) |
| 坪単価目安 | 90〜105万円 | 80〜95万円 |
| 外壁 | 全面ハイドロテクトタイルが標準 | 一部標準・全面化はオプション |
| 全館空調 | さらぽか空調が標準 | 全館床暖房のみ標準 |
| キッチン・浴室 | グレイスシリーズが標準 | グレイスシリーズはオプション |
| 床材 | モクリアフローリング等が標準 | モクリアフローリングはオプション |
| 断熱・耐震性能 | UA値0.25前後・耐震等級3 | UA値0.25前後・耐震等級3 |
| 設計方式 | 完全自由設計 | 完全自由設計 |
一覧表からもわかるとおり、両商品の最大の違いは断熱・耐震といった基本性能ではなく、標準仕様に含まれる設備のグレードにあります。この点を理解しておくと、坪単価の差が何に対しての対価なのかが見えてきます。
アイスマートとグランスマートとは?位置づけの違い
坪単価や仕様の違いを見る前に、それぞれの商品が一条工務店のラインアップの中でどんな位置づけなのかを整理しておきましょう。
アイスマート:一条工務店の主力・完全自由設計モデル

アイスマートは2011年に発売され、一条工務店の中で最も長く主力商品として展開されているモデルです。「家は、性能。」というコンセプトのもと、断熱等級7・耐震等級3という業界トップクラスの性能を標準仕様のまま実現しながら、間取りは完全自由設計で決められる点が最大の特徴です。
外観はシンプルモダンで直線的なデザインを基調としており、性能とコストのバランスを重視する人がまず検討する商品として位置づけられています。
グランスマート:性能とデザインを融合した最上位モデル

グランスマートは2022年1月に発売された比較的新しい商品です。アイスマートが誇る業界トップクラスの性能に、洗練された外観デザインが特徴の「グランセゾン」のテイストを掛け合わせた、一条工務店のなかでも最上位の価格帯に位置する商品という位置づけです。
構造自体はアイスマートをベースにしているため、性能面での大きな差は生まれません。違いの大部分は、標準仕様として含まれる設備のグレードとデザインの選択肢の幅から生まれています。

坪単価の違いは8〜10万円が目安
グランスマートとアイスマートを比較検討するうえで、最も気になるのが坪単価の違いです。具体的な金額差を見ていきましょう。

坪単価はグランスマート90〜105万円・アイスマート80〜95万円
グランスマートの坪単価は90〜105万円(平均95万円前後)、アイスマートの坪単価は80〜95万円(平均87万円前後)が目安です。差額にすると坪あたり8〜10万円ほどグランスマートが高い計算になります。
この差額は、後述する全館さらぽか空調・外壁全面タイル・グレイスシリーズといった、他社ならオプション扱いになる設備が標準で含まれていることが主な要因です。決して同じ性能・同じ広さの家に対して割高な価格設定がされているわけではありません。
坪数別・総額シミュレーション比較(30坪・35坪・40坪)
坪単価をもとに、30坪・35坪・40坪で建てた場合の総額目安を比較しました(本体工事費に付帯工事費・外構工事費・諸費用を加えた総額ベース)。
| 坪数 | グランスマート | アイスマート | 差額の目安 |
|---|---|---|---|
| 30坪 | 3,400〜3,800万円 | 3,100〜3,500万円 | 約300万円 |
| 35坪 | 3,900〜4,400万円 | 3,500〜4,000万円 | 約400万円 |
| 40坪 | 4,500〜4,900万円 | 4,000〜4,500万円 | 約500万円 |
坪数が大きくなるほど、グランスマートとアイスマートの総額差も広がります。40坪クラスになると差額は約500万円にもなるため、標準仕様の差にどこまで価値を感じるかが商品選びの分かれ目になります。あくまで目安の数値なので、正確な金額は複数社から見積もりを取って確認しましょう。

標準仕様・設備の違い5つ
坪単価の差は、主に標準仕様に含まれる設備のグレードの違いから生まれています。具体的に何が違うのかを5つのポイントで見ていきましょう。
外壁:全面ハイドロテクトタイルの範囲が違う
両商品とも、光触媒で汚れを分解する「ハイドロテクトタイル」を外壁に採用できる点は共通しています。違いはタイルが標準で覆う範囲です。グランスマートは外壁全面がハイドロテクトタイル仕様なのに対し、アイスマートは標準仕様の範囲が限定的で、全面タイル張りにするには坪1万〜1.3万円程度のオプション費用がかかります。
30坪であれば全面タイル化のオプション費用は30〜40万円程度が目安です。外観の高級感とメンテナンスコストを重視するなら、この差額をどう考えるかがポイントになります。
全館空調:さらぽか空調は標準かオプションか
グランスマートには、冬の床暖房に加えて夏場の冷房・除湿までカバーする「全館さらぽか空調」が標準搭載されています。一方アイスマートは全館床暖房のみが標準で、さらぽか空調は約30〜50万円のオプションという扱いです。
一年を通して家中の温度差が少ない快適さを標準で得たいならグランスマート、冬の暖かさで十分なら追加コストを抑えられるアイスマート、という住み分けになります。
キッチン・浴室:グレイスシリーズの標準化範囲
ワンランク上のキッチン・浴室設備「グレイスシリーズ」も、グランスマートでは標準に近い形で選択できるのに対し、アイスマートではオプション扱いです。グレイスキッチンを追加する場合の費用目安は十数万〜20万円台、浴室のグレードアップも含めるとさらに費用がかさみます。
床材・外観デザインのディテール
床材の「モクリアフローリング」も、グランスマートは標準仕様に含まれる一方、アイスマートでは坪8,000円前後のオプションです。このほか軒天の木目調サイディング、ポーチタイルの色数、建具のデザインなど、外観・内装の細部でもグランスマートの方が選べる選択肢が豊富に用意されています。
- 外壁全面ハイドロテクトタイル
- 全館さらぽか空調(冷房・暖房・除湿)
- グレイスシリーズのキッチン・浴室
- モクリアフローリング
- 木目調の軒天・豊富なポーチタイルカラー
他社でこれらの設備をすべてオプションで追加すると200〜300万円以上かかることも珍しくありません。アイスマートでも必要な設備だけを個別にオプション追加すれば、グランスマートとの差額を抑えながら近い仕様に近づけることも可能です。一条工務店全体の標準仕様は、こちらの記事でも詳しく解説しています。

断熱・耐震などの基本性能はほぼ同じ
坪単価や標準仕様には差がありますが、住宅としての基本性能そのものは驚くほど近い水準にあります。
UA値0.25前後・耐震等級3はどちらも共通
グランスマートはアイスマートの構造をベースに開発されているため、断熱性能を示すUA値はどちらも0.25前後、耐震性能も最高等級の耐震等級3が標準で実現されます。一般的な大手ハウスメーカーの平均的なUA値0.4〜0.6と比べると、両商品とも業界トップクラスの断熱性能である点は変わりません。
つまり、「性能を重視するからグランスマートを選ぶ」という判断は的外れになりやすいということです。性能面ではアイスマートで十分に満足できる水準に達しているため、坪単価の差額は主に設備のグレードとデザインの選択肢に対する対価と考えるのが実態に近いでしょう。
換気システム・間取りの自由度・値引きの実態も共通
基本性能以外にも共通点は多くあります。熱交換率最大90%の全館換気システム「ロスガード90」はどちらも標準搭載で、換気による熱ロスを抑えながら花粉・ホコリの侵入も軽減します。どちらも完全自由設計ですが、いわゆる「一条ルール」と呼ばれる設計上の制約を引き継いでいるため、総二階に近い形状が基本になる点も共通です。
値引き交渉についても事情は同じです。一条工務店は全体的に一律の価格設定を重視しており、グランスマート・アイスマートともに大幅な値引きはほぼ期待できません。値引きよりもキャンペーンや紹介制度を活用する方が現実的な選択肢になります。値引きの実態や安く建てるコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。

グランスマートとアイスマート、どちらが向いている人
ここまでの違いを踏まえて、それぞれどんな人に向いているかを整理します。
グランスマートが向いている人
- 外壁全面タイルなど外観の高級感を最初から標準で求めたい人
- 夏も冬も快適な全館空調をオプションなしで手に入れたい人
- キッチン・浴室のグレードにもこだわりたい人
- 初期費用より、後から個別にオプションを追加する手間を省きたい人
アイスマートが向いている人
- 初期費用をできるだけ抑えたい人
- 断熱・耐震などの基本性能に妥協したくない人
- 必要な設備だけを自分で選んでオプション追加したい人
- シンプルモダンな外観で十分満足できる人
筆者自身、住友林業で完全自由設計のプランを選ぶ際、標準仕様のグレードをどこまで求めるかで担当者との打ち合わせに時間がかかった経験があります。グランスマートとアイスマートも、坪単価の差額を「標準仕様の安心感」として納得できるかどうかが、選び方の大きな分かれ目になると感じます。

どちらが自分たちに合っているかを判断するには、同じ条件で両方の見積もりを比較するのが一番確実です。タウンライフ家づくりなら、複数のハウスメーカーから無料で間取りプランと見積もりを一括で取り寄せできます。
グランスマートとアイスマートに関するよくある質問
グランスマートとアイスマートの違いについて、よく寄せられる質問にお答えします。
まとめ:グランスマートとアイスマートの違いは標準仕様のグレード差
グランスマートとアイスマートの違いは、断熱・耐震といった基本性能ではなく、外壁のタイル範囲・全館空調・キッチン浴室のグレードなど「標準仕様に何が含まれているか」にあります。坪単価は8〜10万円ほどグランスマートが高く、坪数が大きくなるほど総額差も広がります。
標準仕様の安心感を取るか、オプションで自分好みに組み立てて初期費用を抑えるかを見極めるためにも、両商品の見積もりを同じ条件で比較することが欠かせません。

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