フルリフォームの費用相場|戸建て・マンション別の目安と抑える7つのコツ

フルリフォームの費用相場|戸建て・マンション別の目安と抑える7つのコツ

「フルリフォームの費用って結局いくらかかるの?」と悩んでいませんか。フルリフォームの総額は戸建てで1,200万〜2,500万円、マンションで1,000万〜1,500万円が目安で、建物の状態や工事範囲によって大きく変わります。

筆者自身、注文住宅を建てる際に4社のハウスメーカーへ実際に足を運んで相談し、担当者の対応や提案内容、見積もりを比較した経験があります。その過程で感じた「思ったより高くなりやすいポイント」も踏まえながら、フルリフォームの相場感をお伝えします。

この記事では、フルリフォームの費用相場を戸建て・マンション別に解説します。費用の内訳・建て替えとの比較・補助金・業者選びのコツ・失敗事例まで、後悔しないために必要な知識をまるごと紹介します。

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目次

フルリフォームとは?リフォーム・リノベーションとの違い

フルリフォームは「住まい全体を一新する大規模工事」の総称です。まずは部分リフォームやリノベーションとの違いを押さえておくと、費用感も理解しやすくなります。

フルリフォームの定義

フルリフォームとは、内装・設備・間取り・外装などを住まい全体にわたって改修する工事のことを指します。基礎や柱などの構造部分以外をすべて解体する「スケルトンリフォーム」もフルリフォームに含まれます。

新築同様の住まいに生まれ変わらせたい場合に選ばれる方法で、間取り変更や断熱改修まで含めて行うのが一般的です。

部分リフォームとの違い

部分リフォームはキッチンだけ、浴室だけ、和室を洋室に変更するだけなど、住まいの一部分を対象にする工事です。費用は数十万円〜200万円程度が中心で、工期も短く仮住まいも基本的に必要ありません。

「水回りの寿命だけが気になっている」「子どもが独立したので部屋数を減らしたい」など目的が限定的な場合は、フルリフォームではなく部分リフォームで十分なケースも多いです。

リノベーションとの違い

リノベーションは「住まいの性能や価値を向上させる」ことを目的とした改修工事を指す言葉として使われます。間取りを大きく変更したり、断熱性や耐震性を新築並みに引き上げたりするケースが代表例です。

近年はリフォームとリノベーションの境界が曖昧になっており、業者によって呼び方が違うことも珍しくありません。費用比較のときは「呼び方」ではなく「工事範囲」で見るのが鉄則です。

「リノベーション」という切り口での費用相場を詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

フルリフォームの費用相場|戸建て・マンション別の目安

フルリフォームの費用は「戸建てかマンションか」「延床面積」「工事範囲」の3つでほぼ決まります。まずは全体像を相場表で把握しましょう。

本記事の費用相場は、特別な記載がない限り消費税込み・2026年9月時点の目安です。同じ工事内容でも建物の状態や依頼する会社によって金額は変動するため、実際の予算は現地調査を踏まえた見積もりで確認してください。

フルリフォームの費用を電卓で計算するイメージ

一戸建てのフルリフォーム費用相場

戸建てのフルリフォーム費用は1,200万〜2,500万円が目安です。坪単価に直すと30万〜80万円程度となり、新築の半額〜7割程度に収まるケースが多くなっています。

外壁・屋根・基礎まで手を入れる「スケルトンリフォーム」では2,000万円を超えることも珍しくありません。一方で、内装と水回りだけを更新する場合は1,000万円前後に収まります。

マンションのフルリフォーム費用相場

マンションのフルリフォーム費用は1,000万〜1,500万円が目安です。専有面積の㎡単価で見ると15万〜20万円程度で、戸建て(坪30万〜80万円=㎡9.1万〜24.2万円)よりも高めの水準です。

外壁や屋根の工事が不要なぶん総額が抑えやすい一方、配管経路や梁の位置などマンション特有の制約で「希望の間取りにできない」というケースも出てきます。事前の現地調査が特に重要です。

マンションリノベーションの費用を広さ別・箇所別にさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

延床面積別の費用シミュレーション

延床面積別のフルリフォーム費用の目安を表にまとめました。あくまで標準的なグレードでの試算ですが、検討段階の資金計画に活用してください。

面積戸建てマンション
20坪/65㎡700万〜1,400万円1,000万〜1,300万円
30坪/100㎡1,000万〜2,000万円1,500万〜2,000万円
40坪/130㎡1,400万〜2,500万円2,000万〜2,600万円
50坪/165㎡1,800万〜3,000万円2,500万〜3,300万円

同じ面積でも、外装まで手を入れるか、断熱・耐震まで含めるかで総額は数百万円単位で動きます。早い段階でリフォーム会社に概算見積もりを依頼しておくと、計画が立てやすくなります。

まずは概算費用を知りたい人へ

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スマホで間取りを確認するイメージ

フルリフォームの費用内訳|何にいくらかかる?

フルリフォームの総額が同じでも、「どこにお金を使ったか」で住み心地は大きく変わります。優先順位をつけるためにも、費用内訳の代表的な比率を把握しておきましょう。

項目費用比率1,500万円の場合の目安
解体・撤去10〜15%150万〜225万円
内装・間取り変更20〜30%300万〜450万円
水回り設備20〜25%300万〜375万円
外装・屋根・断熱10〜20%150万〜300万円
電気・配管・空調10〜15%150万〜225万円
諸経費・設計料10〜15%150万〜225万円

解体・撤去費用

既存の内装材や設備を撤去するための費用です。スケルトン状態まで解体するかどうかで金額が大きく変わり、戸建てなら100万〜300万円程度を見込んでおく必要があります。

内装・間取り変更費用

床・壁・天井の仕上げ材、建具、造作家具、間仕切り壁の新設・撤去にかかる費用です。総額に占める比率がもっとも大きく、こだわる人ほど膨らみやすいパートでもあります。

水回り設備の交換費用

キッチン・浴室・洗面台・トイレの4点セットを丸ごと入れ替えると、グレードにもよりますが200万〜400万円が目安です。標準グレードに抑えるか、ハイグレードにするかで100万円以上差が出ます。

外装・屋根・断熱の改修費用

戸建てに限って発生する項目で、外壁塗装・屋根葺き替え・サッシ交換・断熱材の追加などが含まれます。築年数が経過した戸建てほど必要性が高く、150万〜500万円程度を見込んでおきたい部分です。

外壁塗装の費用相場を詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

電気・配管・諸経費

給排水管の引き直し、電気配線・分電盤の更新、空調工事などが含まれます。築20年を超える物件では配管寿命を迎えていることも多く、見えない部分こそケチらないのが鉄則です。設計料・現場管理費・廃材処分費もここに含まれます。

フルリフォームと建て替えはどちらがお得?費用と工期で比較

戸建てのフルリフォームを検討する人がもっとも悩むのが「建て替えとどちらがいいのか?」というポイントです。費用・工期・税金の3つの観点で違いを整理しておきましょう。

モダンな白い外観の戸建てイメージ

費用面の比較

項目フルリフォーム建て替え
本体工事1,200万〜2,500万円2,000万〜4,500万円
解体費含む150万〜300万円
諸経費・税金総額の10%前後登記・取得税で100万〜200万円
仮住まい不要〜数十万円50万〜150万円

同じ広さなら、フルリフォームのほうが建て替えより500万〜1,500万円ほど安くなるのが一般的です。ただし、基礎や柱に大きな劣化がある物件では補強費用が膨らみ、建て替えとほぼ変わらない金額になるケースもあります。

工期・仮住まいの比較

工期はフルリフォームで2〜4か月、建て替えで6〜10か月が目安です。建て替えは取り壊しから上棟まで間が空きやすく、仮住まいの賃料も負担になります。

フルリフォーム・建て替えが向いているケース

フルリフォームが向いている人
  • 基礎・柱の状態が良好で、構造をそのまま活かせる
  • 愛着のある家に住み続けたい
  • 建て替えできない再建築不可物件・接道条件の悪い土地
  • 固定資産税を上げたくない
建て替えが向いている人
  • 基礎・躯体に深刻な劣化がある(シロアリ・雨漏りなど)
  • 耐震基準を新築並みに引き上げたい
  • 間取りを根本から変更したい(平屋化など)
  • 築40年以上で配管・断熱の劣化が大きい

フルリフォームの費用を抑える7つのコツ

同じ住まい・同じ広さでも、進め方ひとつでフルリフォームの総額は数百万円変わります。効果の大きい7つのコツを紹介します。

フルリフォームの費用を抑えるコツ
  1. 残せる部分は残す(基礎・躯体・間仕切りを活かす)
  2. 設備のグレードにメリハリをつける
  3. 補助金・減税制度をフル活用する
  4. 必ず3社以上から相見積もりを取る
  5. 繁忙期(3月・9月)を避けて発注する
  6. 事前調査を徹底して追加工事を防ぐ
  7. 施主支給・DIYで工事費を圧縮する

残せる部分は残す

フルリフォームといっても、すべてを解体する必要はありません。基礎・躯体・床下・屋根組みなど、まだ使える部分を残すだけで解体・処分費用を大幅にカットできます。リフォーム会社の現地調査時に「どこまで残せるか」を聞いてみましょう。

設備のグレードにメリハリをつける

毎日使うキッチンやお風呂はミドル〜ハイグレードを選び、来客用のトイレや洗面台は標準グレードに抑える、といったメリハリづけが効果的です。総額を抑えながら満足度を最大化できます。

補助金・減税制度を活用する

断熱改修・耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修など、多くの補助金制度が用意されています。条件を満たせば100万円以上の補助が受けられるケースもあるため、必ずチェックしましょう。詳しくは次の章で解説します。

必ず3社以上から相見積もりを取る

同じ工事内容でも、リフォーム会社によって100万〜300万円ほど見積もりが変わるのは珍しくありません。価格交渉のためだけでなく、各社の得意ジャンルや提案力を比べる意味でも、相見積もりは必須です。

繁忙期を避けて発注する

引越しシーズンと重なる3月・9月はリフォーム会社も繁忙期で、見積もりが強気になりがちです。1〜2月や6〜7月に発注すると、価格交渉が通りやすく工期も短縮しやすくなります。

事前調査を徹底して追加工事を防ぐ

フルリフォームでもっとも怖いのが「解体してみたら配管が腐っていた」「想定外の補強が必要だった」という追加工事です。契約前にインスペクション(住宅診断)を入れて見えない部分の状態を把握しておくと、追加費用を抑えられます。それでも追加工事のリスクを完全にゼロにはできないため、総予算の1割程度を予備費として確保しておくと、想定外の出費にも慌てず対応できます。

施主支給・DIYで圧縮する

照明器具・カーテン・タオル掛けなど、リフォーム会社経由だと割高になるアイテムを施主支給に切り替えるだけで、10万〜30万円ほどコストダウンできます。クロス貼りや塗装をDIYする猛者もいますが、保証外になる範囲を必ず確認してください。

使える補助金・減税制度と業者選びのポイント

フルリフォームで使える補助金は年度ごとに名称や条件が変わります。代表的な制度を押さえつつ、業者選びのポイントもあわせて確認しましょう。

みらいエコ住宅2026事業

2025年度で受付を終えた「子育てグリーン住宅支援事業」の後継として始まった省エネリフォーム向けの補助制度です。開口部の断熱改修や高効率給湯器の設置などが対象で、補助額は住宅の建築時期と達成する省エネ基準によって40万〜100万円(築年と達成基準で4区分)に分かれます。目安は平成3年以前に建築された住宅で100万円(基準を満たさない場合は50万円)、平成4年〜28年に建築された住宅で80万円(同40万円)です。交付申請は2026年6月30日に受付が始まっており、予算上限に達し次第終了します。

先進的窓リノベ2026事業

窓・玄関ドアの断熱改修に特化した補助制度で、内窓の設置や外窓交換(カバー工法)などが対象です。1戸あたりの補助上限は最大100万円ですが、前年度の200万円から縮小されているため過度な期待は禁物です。戸建て向けは2026年3月31日から交付申請の受付が始まっています。

このほか高効率給湯器の導入を対象とした「給湯省エネ2026事業」もあります。これら3つの補助制度は、国土交通省・経済産業省・環境省が連携する「住宅省エネ2026キャンペーン」のうち、持ち家リフォーム向けの3事業です。運用主体は共通で、キャンペーン全体では賃貸住宅向けの制度を含めて4事業になります。複数の制度を工事内容ごとに組み合わせれば、合計100万円以上の補助を受けられるケースもあります。予算状況・申請締切は年度途中で変わることがあるため、最新情報は各事業の公式サイトで必ず確認してください。

リフォームで使える減税制度

補助金とあわせて、税金の軽減制度も活用できます。代表的なのが、耐震・省エネ・バリアフリー改修などを行うと所得税・固定資産税が軽減される「リフォーム促進税制」です。国土交通省の公式情報によると、所得税の税額控除は2028年12月末まで、固定資産税の減額は2031年3月末まで延長されています。もう一つの代表例が、リフォームローンの年末残高に応じて所得税が控除される「住宅ローン減税」(借入残高の0.7%を最長10年間控除)です。この2つの制度は原則として併用できません(耐震改修のみ例外)。どちらが有利かは工事内容や借入額によって変わるため、確定申告の前にリフォーム会社や税理士に確認しておくと安心です。

業者選びで確認すべき3つのポイント

リフォーム会社の担当者と打ち合わせをする夫婦
業者選びのチェックポイント
  • フルリフォームの施工実績が豊富か(年間の対応件数や過去の施工事例を確認するとよい)
  • 建設業許可・建築士資格を持っているか
  • アフターサービスや保証期間が明文化されているか

地域密着の工務店、設計事務所、大手リフォーム会社にはそれぞれ強み・弱みがあります。1社だけで決めず、必ずタイプの違う複数社を比較することが後悔しないコツです。

フルリフォームの失敗事例と注意点

フルリフォームでよくある失敗パターンを知っておくと、同じ落とし穴を避けやすくなります。事前準備の段階でとくに注意したい3つのケースを紹介します。

チェックリストを確認する手元

予算オーバーでグレードダウンした

「あれもこれも」と希望を詰め込んだ結果、予算をオーバーして優先度の低い設備のグレードを下げざるを得なかった、という失敗は非常に多いケースです。最初に「絶対に譲れない3つ」を決めておくと、見積もり段階のブレを防げます。

構造上の制約で希望の間取りが実現しなかった

マンションでは共用配管や梁の位置、戸建てでは耐力壁の制約で、希望どおりの間取りに変更できないケースがあります。プラン提案時に「構造上できないこと」を最初にすり合わせておくのがコツです。

追加工事で総額が膨らんだ

解体してから「シロアリ被害があった」「配管の腐食が想像以上だった」と判明し、追加工事で100万円以上の出費になるパターンです。契約前のインスペクションと、追加工事ルールの事前確認で大半は防げます。

フルリフォームに関するよくある質問

フルリフォームを検討する中でよく寄せられる質問をまとめました。契約前に疑問を解消しておくと、資金計画や業者選びがスムーズに進みます。

フルリフォームにも住宅ローンは使えますか?

使えます。増改築や大規模リフォームは通常の住宅ローンやリフォーム専用ローンの対象になり、工事費とセットで借りられる金融機関も増えています。省エネ性能を高める工事なら住宅ローン減税の対象になるケースもあるため、資金計画の段階でリフォーム会社や金融機関に相談しておきましょう。

マンションのフルリフォームで注意すべき管理規約はありますか?

あります。床材の遮音等級や共用配管への接続方法、間取り変更を伴う壁の位置などはマンションの管理規約で制限されているケースが多く、工事内容によっては管理組合への届出や承認が必要です。契約前に管理規約を確認し、リフォーム会社にも共有しておくと工事が進めやすくなります。

予算オーバーを防ぐコツはありますか?

「絶対に譲れない3つ」を先に決めて優先順位をつけること、総予算の1割程度を予備費として確保しておくことが有効です。見積もり比較の段階で、グレードを下げても許容できる箇所をあらかじめ洗い出しておくと、契約後に追加費用が発生しても落ち着いて対応できます。

フルリフォームは坪単価でいうといくらですか?

戸建てで坪30万〜80万円、マンションで㎡15万〜20万円が目安です。ただし坪単価は延床面積や工事範囲によって変動し、同じ予算でも面積が小さいほど坪単価は割高になりやすい点に注意してください。

まとめ|費用相場を押さえて無理のないフルリフォームを

フルリフォームの費用は、戸建てで1,200万〜2,500万円、マンションで1,000万〜1,500万円が目安です。同じ広さでも、工事範囲・グレード・業者によって数百万円単位で変動するため、最初の情報収集がそのまま満足度に直結します。

この記事のポイント
  • フルリフォームの相場は戸建て1,200万〜2,500万円、マンション1,000万〜1,500万円
  • 費用内訳は内装・水回り・外装・設計料で約8割を占める
  • 建て替えより500万〜1,500万円ほど安く済むケースが多い
  • 補助金・減税の活用で100万円以上のコスト圧縮が可能
  • 必ず3社以上の相見積もりを取って比較するのが鉄則

どの会社にどんな順番で相談すればいいか迷ったら、まずはタウンライフリフォームで複数社の無料プラン提案・概算見積もりを取り寄せるのがいちばん早道です。リフォーム会社の選び方や提案の差を知るだけでも、数十万円〜数百万円の差につながります。

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