「注文住宅は後悔ばかり」と検索して、不安になっていませんか。ネット上には失敗談が多く、家づくりそのものが怖くなってしまう方も少なくありません。ただ、実際に注文住宅を建てた102人への当サイト調査では、総合満足度は5段階中4.17で、8割以上が「満足」と回答しています。
筆者も住友林業・大和ハウス・パナソニックホームズ・ミサワホームの4社を比較し、2025年5月に自宅を建てました。細かい後悔はいくつもありますが、「後悔ばかり」という感覚とはまったく違います。
この記事では、独自アンケートと国の統計から「後悔ばかり」という言葉の実態を検証します。そのうえで、すでに後悔している人の対処法と、これから建てる人が後悔を減らす方法まで解説します。
注文住宅は本当に「後悔ばかり」なのか|102人調査でわかった実態
まずは印象ではなく、データで実態を確認しましょう。当サイトが実際に注文住宅を建てた102人に行ったアンケートと、国の統計の2つから見ていきます。
総合満足度は5段階中4.17で8割以上が満足
当サイトの独自アンケート(有効回答102件)では、家づくりの総合満足度の平均は5段階中4.17でした。「5(とても満足)」と「4(満足)」を合わせると84人、全体の82.4%を占めます。
つまり、注文住宅を建てた人の8割以上は、全体としては満足しているということです。「後悔ばかり」という言葉から受ける印象とは、かなり違う結果といえます。
| 総合満足度 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 5(とても満足) | 35人 | 34.3% |
| 4(満足) | 49人 | 48.0% |
| 3(どちらともいえない) | 18人 | 17.6% |
| 2(やや不満) | 0人 | 0% |
| 1(不満) | 0人 | 0% |
出典:kurabel独自アンケート(注文住宅を建てた方102名対象)
「不満」と回答した人は102人中0人だった
この調査でとくに注目したいのは、「2(やや不満)」「1(不満)」を選んだ人が1人もいなかった点です。最も低い評価は「3(どちらともいえない)」で、18人にとどまりました。
後悔がゼロだったわけではありません。同じ回答者の自由記述には、収納やコンセントなど具体的な後悔が数多く書かれています。それでも総合評価が不満まで落ちないのが、注文住宅の実態です。
項目別に見ると、満足度が高いのは断熱・気密性能でした。一方で、アフターサービスは相対的に低い評価となっています。
| 評価項目 | 平均満足度(5点満点) |
|---|---|
| 断熱・気密性能 | 4.25 |
| 総合満足度 | 4.17 |
| 間取り・デザインの自由度 | 3.99 |
| 営業担当者・打ち合わせ対応 | 3.96 |
| アフターサービス | 3.70 |
出典:kurabel独自アンケート(アフターサービスのみ有効回答97件)
国の調査でも持ち家の不満率は約2割にとどまる
独自調査だけでは偏りが心配になるかもしれません。そこで、国土交通省の「令和5年住生活総合調査」も確認しました。約10.8万世帯を対象にした大規模調査です。
この調査によると、持ち家に住む世帯が住宅に対して「満足」「まあ満足」と回答した割合は合計79%でした。不満(多少不満+非常に不満)は19%です。当サイトの調査結果とほぼ同じ水準になっています。
| 住まいの区分 | 満足+まあ満足 | 多少不満 | 非常に不満 |
|---|---|---|---|
| 持ち家 | 79% | 17% | 2% |
| 借家 | 67% | 27% | 5% |
出典:国土交通省「令和5年住生活総合調査(確報集計)結果のポイント」
持ち家の不満率は借家の32%より大幅に低く、住まいとしての満足度は高い水準です。「後悔ばかり」という表現が実態を表しているとは言いにくいでしょう。

それでも「後悔ばかり」に見えてしまう3つの理由
データ上は8割が満足しているのに、なぜネットは後悔談であふれているのでしょうか。情報の集まり方に、3つの構造的な偏りがあります。
満足している人はわざわざ発信しない
家に満足している人は、その気持ちをネットに書き込む動機がほとんどありません。毎日を快適に過ごしているだけで、わざわざ体験談を投稿する理由がないからです。
一方、後悔している人には「同じ失敗をしてほしくない」という強い発信動機があります。結果として、ネット上には満足の声より後悔の声が集まりやすくなります。
後悔談のほうが読まれるため記事の数も増える
「注文住宅 後悔」「注文住宅 失敗」といったキーワードは、検索される回数が多いジャンルです。読まれるテーマには自然と記事が集まります。
そのため、検索するほど後悔の情報ばかりが目に入る状態になります。これは注文住宅が失敗しやすいからではなく、検索する側の関心が後悔に向いているためです。
「後悔がある」と「後悔ばかり」は意味が違う
最も大きな誤解がここにあります。アンケートの自由記述を読むと、後悔を挙げながら総合満足度は高く付けている人が非常に多いのです。
たとえば東京都で積水ハウスを選んだ方は、複数の後悔を挙げつつ総合満足度は5点満点を付けています。
後悔した点:実際に住み始めてみると、収納スペースの確保や窓の配置について、もう少し慎重に検討すべきだったと感じています。また、外構費用が当初の想定よりも膨らんでしまいました。
建てて良かった点:断熱性と気密性が非常に優れており、一年中快適な温度で過ごせる点です。こだわりを形にできたことで日々の暮らしの満足度がとても高くなりました。
後悔の言葉だけを切り出せば「後悔ばかり」に見えます。しかし同じ人が、暮らし全体には高い満足を示しているのです。ネットで目にする後悔談も、多くはこの一部分だけが切り取られたものだと考えてよいでしょう。
実際に多い後悔は何か|102人の回答内訳
では、実際にはどんな後悔が多いのでしょうか。アンケートの自由記述を内容ごとに分類した結果を紹介します。
最多は間取り・生活動線で全体の約4分の1
後悔した点として最も多かったのは、間取りや生活動線に関するものでした。次いで収納の不足、コンセントの位置と数が続きます。
| 後悔した内容 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 間取り・生活動線 | 25件 | 約25% |
| 収納の不足 | 11件 | 約11% |
| コンセントの位置・数 | 10件 | 約10% |
| 特に後悔はない | 18件 | 約18% |
| その他(費用・設備・立地など) | 38件 | 約37% |
出典:kurabel独自アンケート(n=102・自由記述を主なテーマで分類)
それぞれの後悔ポイントの具体例と対策は、以下の記事で詳しくまとめています。

「特に後悔はない」と答えた人も18%いる
見落とされがちですが、「特に後悔はない」と明言した人が18人、全体の約18%を占めました。約5人に1人は、思い当たる後悔がないということです。
徳島県で住友林業を選んだ方は、後悔の欄に次のように書いています。
後悔した点:特にないです。自分の家に誇りを持っています。
建てて良かった点:木の質感が、聞いていただけあってよかったです。
費用は「見積もりから増えた」が約6割
金額面の後悔は特に多く聞かれます。契約前の見積もりから最終的な支払総額がどう変わったかを聞いたところ、有効回答87件のうち53件が「増加した」と回答しました。
割合にすると約61%です。増加額がわかる49件の平均は約287万円、中央値は200万円でした。逆に「変わらなかった」は約30%、「減った」は約9%です。
つまり、予算オーバーは例外ではなく多数派です。最初から余裕を見込んでおけば、この後悔はかなり避けられます。
すでに「後悔ばかり」と感じている人ができる3つのこと
もう建ててしまった方にとって、原因の解説はあまり役に立ちません。ここでは、完成後の家に対して今からできる現実的な対処を3つ紹介します。
「今も実際に困っていること」だけに絞り込む
最初にやるべきは、頭の中にある後悔を紙に書き出して分類することです。後悔は漠然と抱えているほど大きく感じられます。
書き出したら、「今も毎日困っていること」と「思い出したときだけ気になること」に分けてみてください。多くの場合、本当に生活に支障が出ている項目は1つか2つに絞られます。
- その後悔は、今週も実際に不便を感じたことか
- お金をかければ解決できることか
- 家族も同じように不満に感じているか
後付けで解決できる範囲を知る
アンケートで上位に入った後悔の多くは、実は後から手を打てるものです。収納やコンセント、照明は追加工事で改善できます。
逆に、間取りや日当たりのように構造・立地に関わる部分は変更が困難です。まずはどちらに当てはまるかを見極めましょう。
| 後悔の内容 | 後から対応 | 主な対処法 | 費用の目安 |
|---|---|---|---|
| コンセントの数・位置 | できる | コンセント増設工事・配線の追加 | 1万〜3万円/箇所 |
| 収納の不足 | できる | 可動棚の追加・据え置き収納の設置 | 1万〜10万円 |
| 照明の暗さ・位置 | できる | スポットライトや間接照明の追加 | 1万〜5万円 |
| 窓の寒さ・結露 | 条件つき | 内窓(二重窓)の設置 | 1窓あたり8万〜15万円 |
| 外構の使いにくさ | できる | 外構工事の追加・段階的な施工 | 内容により変動 |
| 間取り・生活動線 | 難しい | 家具配置や使い方の見直しで緩和 | ー |
| 日当たり・方角 | 難しい | 照明や内装色で明るさを補う | ー |
費用は一般的な目安です。住宅の状態や地域、依頼する業者によって変わるため、実際は複数社に見積もりを取って確認してください。
住んで1年で評価が変わることを知っておく
入居直後は、打ち合わせの疲れや想定外の出費が記憶に新しく、どうしても後悔が強く出ます。四季を一巡すると、断熱性や動線の良さといった長所に気づく人が多くなります。
筆者自身、建てる前は住友林業の断熱性能を心配していました。実際に暮らしてみると、午前中に暖房をつけておけば午後は暖房なしで過ごせるほど快適で、心配は杞憂でした。
静岡県でセキスイハイムを選んだ方も、時間をかけた検討そのものが満足につながったと振り返っています。
後悔した点:自分達の状況からすれば最適だったと思います。強いて言うなら、余裕がもっとあったら、もっと良く出来たというのはあります。
建てて良かった点:時間を掛け、話し合って決めていったので、良かったと思える事しかないです。アフターサービスもしっかりしているので、不具合があったら、後からでも直してくれます。

これから建てる人が「後悔ばかり」を避ける5つのポイント
まだ契約前の方であれば、後悔の量は事前の進め方でかなりコントロールできます。アンケートの回答と筆者の経験から、効果が大きい5つを挙げます。
依頼先は3社以上を比較してから決める【筆者の体験談】
アンケートの自由記述で最も多かったアドバイスが、複数社を見てから決めるという内容でした。「もっとほかのハウスメーカーや家を見ればよかった」という声も複数寄せられています。
筆者は4社を回りましたが、行く前のイメージと実際の印象は大きく変わりました。それでも家を建てた今、「あのハウスメーカーにも話を聞いておけばよかった」という気持ちが少し残っています。
比較の数が少ないほど、契約後に「他社を見ていれば」という後悔が生まれます。最初に訪れた会社の印象が良いときほど注意してください。
総額は本体価格の1.2〜1.3倍で資金計画を立てる【筆者の体験談】
予算の後悔を防ぐ最短ルートは、最初から総額で考えることです。本体価格だけで組むと、付帯工事費や諸費用、外構費で必ず足が出ます。
筆者が想定外だったのも外構費用でした。それほど凝ったデザインではなかったにもかかわらず、住友林業経由の見積もりは600万円を超えました。最終的には別の外構業者に依頼しています。
先ほど紹介したとおり、増額した人の平均は約287万円です。本体価格の2〜3割を上乗せした金額を上限として資金計画を立てておくと安心です。
「絶対に譲れない条件」を先に3つだけ決める
希望をすべて叶えようとすると予算が膨らみ、結局どこかを削ることになります。打ち合わせを始める前に、家族で譲れない条件を3つに絞っておきましょう。
筆者の場合は「南側全面の大きな窓」「柱のない大空間リビング」「段差の少ない家」の3つでした。この軸が明確だったため、商品ラインの選び直しも迷わず判断できました。
後から変えられない部分を優先して検討する
打ち合わせでは、壁紙や設備の色といった決めやすい項目に時間を使いがちです。しかし後悔が長く残るのは、間取り・窓の位置・日当たりなど後から直せない部分です。
大分県でR+houseを選んだ方は、これから建てる人へのアドバイスとしてこう書いています。
後からしようは基本しないので、外構含めてやりたいことは先にしていた方がいいと思います。ただし、大きな買い物なのでまぁこれくらいは追加していいか!がドンドン増えるので冷静にみることも大事。実際に家を建てた人の良かったポイントより後悔ポイントをチェックするのが大切な気がします。
打ち合わせの決定事項は毎回文字で残す
打ち合わせは数ヶ月に及び、回数も十数回になります。序盤に話した内容は双方の記憶から薄れ、「言った・言わない」が起きやすくなります。
毎回の打ち合わせ後に、決まったことをメールやメモで共有しておきましょう。手間はかかりますが、着工後の想定外を防ぐ効果は大きいものです。

とはいえ、複数社の展示場を回るには時間も体力も必要です。筆者も4社を回った際は、打ち合わせ回数の多さに苦労しました。
タウンライフ家づくりなら、自宅にいながら複数のハウスメーカーの間取りプランと見積もりを無料で取り寄せられます。比較の土台を作るところから始めたい方に向いています。
「後悔はある」けれど建ててよかったと答えた人の声
アンケートでは、後悔した点と一緒に「建てて良かったと感じる点」も聞いています。ここに、注文住宅の実像が表れています。
快適さ・断熱性への評価がとくに多い
良かった点として最も多く挙がったのは、住み心地の快適さでした。「家族が風邪をひかなくなった」「冬でも比較的あたたかい」といった声が並びます。
実際、項目別満足度でも断熱・気密性能は4.25と最も高い数値でした。日々の暮らしで実感できる部分が、総合満足度を押し上げているとわかります。
「自分の家」であること自体への満足も大きい
もうひとつ目立つのが、住まいを持つこと自体への満足です。「子どもが騒いでも近隣への心配がない」「自分の城を持てたことに誇りを感じる」といった回答が寄せられました。
収納やコンセントの後悔は残ったままでも、こうした価値は毎日続きます。だからこそ、後悔を挙げながら満足度4〜5を付ける人が8割を超えるのです。
後悔が生まれる根本的な原因や、家づくり全体の進め方は以下の記事で解説しています。

後悔を減らす一番の近道は、契約前に複数社のプランを並べて比べることです。まずは気軽に取り寄せてみてください。
注文住宅の「後悔ばかり」に関するよくある質問
「注文住宅は後悔ばかり」と検索する方から多く寄せられる疑問をまとめました。
まとめ:注文住宅は「後悔ばかり」ではない
注文住宅を建てた102人への調査では、総合満足度は5段階中4.17、8割以上が満足と回答しました。「不満」と答えた人は0人です。国土交通省の調査でも、持ち家の不満率は19%にとどまっています。後悔がある人は確かに多いものの、「後悔ばかり」という実態ではありません。
そのうえで、後悔の量は事前の進め方で減らせます。とくに効果が大きいのが、複数社のプランを並べて比較することと、総額で資金計画を立てることの2つです。まずは無料で複数社の間取りプランと見積もりを取り寄せ、比較の土台を作ることから始めてみてください。




